パイロット カスタム74が復活した話

去年、セーラーのペンクリニックで調整してもらったカスタム74があるときから急に調子が悪くなった。インフローが悪く、方向によって線が非常に細くなるのだ。インクフローが悪いため、自然と手に力が入り、紙に引っかかるような気持ち悪さも出てくる。

ペン先を観察しても特に変な感じはない。ただ、ひとつ気になる点があって、ニブとペン芯が若干ズレていた。そのずれが元で、ニブが若干ねじれているような状態での筆記になっているのと、ニブとペン芯がぴったり合っていないことによって、インクの流れが理想的じゃなくなっているのではないかと推測した。

最悪、有料のペン調整をしてくれるところに修理依頼を出そうかなと思ったりもしていたのだが、初めての金ペンだし、いろいろ試行錯誤してここまで来たので、これも勉強のひとつと思い、思い切ってペン先を引き抜いてみた。

ニブとペン芯を指で掴み、クイッと引き抜いたら、あっさり抜けた。実はペリカーノジュニアのニブを引き抜いて、練習しておいた。

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ニブを観察してみても、おかしなところはない。スリットも非常にきれいで、適度なすき間が開いており、ペン先に向かって少しずつ絞り込まれている様子がよくわかる。

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ペン芯も汚れてないし、軽くインクを拭いてから、ニブとペン芯を合わせた。ペン芯にはニブがちょうど収まるような段差が加工してあるのでそれを目安に合わすことができるのだが、完全に中心に来るように目視で微調整しながら位置決めをした。そしておもむろにペンに戻してあげた。

それが下の状態。

IMGP7683

 

ニブの中心線とペン芯の中心線がだいたいあっている様子が観察できるだろう。最初の状態は写真に撮ってないけど、これがだいぶズレていたのだ。

結果はこの通り。

筆記感までは伝えられないが、完全に問題なく筆記できる状態になった。

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ニブの位置を適正な位置に戻しただけで、これだけの変化が現れた。結構、繊細な道具なんだな。

しかし、このカスタム74はかなりのじゃじゃ馬だ。はじめ、Mを購入するもうまく書けず、FMに交換してもらい、それでもなんか自分の筆記に合わなかった。1か月ほど書きまくったけど、それでも全然手になじまなかった。セーラーの長原さんに調整してもらったらだいぶ書きやすくなったけど、次第に調子がおかしくなってきたのだ。ペン芯が若干ずれているのは調整直後から気が付いていたけど、あまり気にしていなかったのが正直なところだ。

長原さんの調整は若干サリサリ感が残る感じなので、どちらかというと平滑な滑りのいい紙で気持ちよく書ける。表面粗度の高い紙だと若干引っかかりのようなものを感じる場合があるかもしれない。手持ちのノートだとツバメノートよりもノーブルノートの方が合うし、もっといいのはほぼ日手帳のトモエリバーだ。そよ風のごとくサラサラっとペン先が走るので非常に気持ちがいい。プロフィット21も似たような傾向だけど、プロフィットの方が若干ヌルヌル系よりだ。