「新しい高校物理の教科書」(講談社ブルーバックス)

ブックオフの20%オフセールでもう一冊本を手に入れていた。それが「新しい高校物理の教科書」(講談社ブルーバックス)。基本をしっかりとわかってもらおうとする意欲が伝わってくるのと、科学読み物としておもしろく読める。もちろん高校レベルの物理の知識を身につけたい人の役にも立つと思う。

ただし、運動方程式のところは微分方程式を使わない標準的な高校のやり方で説明してある。中学校からの続きとして物理を理解しようとするとこういう風になるんだろうけど、微分方程式から理解したほうが科学の奥深さを感じられると思う。でも、それは大学の物理ってことになるんだろうな。

ところで、学生時代に限らないけど、問題は(なんとなく)解けるけど本質を理解していないなんてことは多々ある。自分も理系の端くれだし、理科は得意だったけど、ちゃんと理解していたかというとそうでもない。わかったつもりのことを改めて読み直すと、まったく初めて学ぶ時よりも得ることが多い。

自分は研究の最前線からは退いてしまっているが(まぁ、仕事で道具として工学的な知識は使うけど)、科学への憧れというのは学生時代から全然変わっていない。「新しい高校物理の教科書」は、そんな純粋な気持ちを思い起こさせてくれる良書だ、と思う(まだ読み始めたばかり)。

 

新しい高校物理の教科書―現代人のための高校理科 (ブルーバックス)

新しい高校物理の教科書―現代人のための高校理科 (ブルーバックス)

 

 

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