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パルプ(チャールズ・ブコウスキー)

本屋を歩いているとパルプというチャールズ・ブコウスキーの小説が目に入った。帯にはこう書いてある。宇宙人、死神、セリーヌ・・・!「こんな探偵小説があっていいのか!?」。しかも、表紙の絵がいい。太った探偵が机に足を放り投げて、タバコを吸いながら新聞を開き、どこかを見ている。机にはウイスキー、ラジオ、積み上がった本に電気スタンド、そして受話器がなぜかぶら下がっている。よく見れば見るほど、ダメな感じが伝わってくる要素がたくさんある。読んでみたくなった。

この小説のハチャメチャ具合は度を超えている。55歳の酒と競馬が大好きな太った探偵ニック・ビレーンが引き受けるのは、セリーヌや赤い雀探しに浮気調査、宇宙人退治。え、宇宙人?と思うけど、本当に宇宙人なのだ。意味がわからん・・・。テンポのいい短い文章に下品な表現、変な登場人物にわけのわからないストーリー。最初の1ページを読むとどういうことかすぐにわかると思う。しかし、読み進めるとどこか人生の理不尽や儚さのようなものを感じさせる。ビレーンみたいになりたいとは思わないけど、どこかビレーンのことがわかってしまう自分に気がつく。一度読み始めると、一気に最後まで読ませるパワーがある。

確かにこんな小説、読んだことない。ブコウスキーの小説を読むのは初めてだったけど、もっと読みたくなった。

 

パルプ (ちくま文庫)

パルプ (ちくま文庫)