プログラミング入門講座

「プログラミング入門講座」を読んだ。書名からすると、読むとプログラミングができるようになりそうな本だけど、プログラミングそのものを詳細に解説した本ではない。
プログラミングの重要性が増してくるというテクノロジー論やプログラミングの勉強の仕方がメインの本だ。Scratchという子供向けのビジュアルプログラム言語を使ったチュートリアルがあるので、プログラミングそのものの勉強にもなる。
この本では紹介されているプログラミングの基礎を習得するツールやサイトがおもしろい。これまでのプログラミングの勉強の仕方は、言語の解説書をひたすら読んで技術を習得するのが王道のようなところがあった。この本にも書いてあるけど、そこで行き詰まる。自分の場合もそうだ。やりたいことやできることを具体的に思い浮かべられないので、そこから何をやっていいのかがわからなくなるのだ。
自分は小学校の頃にMSXパソコンで遊んだ世代なので、基礎的なBASICは小学校の頃から知っていた。for, next文を使って、絵を描いたり、if, then文を羅列して、首都当てゲームなどを作って遊んだのを覚えている。それから数十年、根本的なスキルは今でも大差がないような気がする。当時はどうやって勉強したかというと、パソコンに付属していた言語の解説書をひたすら読んで、書き写していた。今のような学習環境があれば、もっとスムーズに、なおかつ高度なプログラミングに移行できたのではないかと思う。

この本で紹介されている最近アップルから公開されたiPad用のプログラミング習得ツール「Playgrounds」がなかなかおもしろい。

Apple、iPadでコーディングして学べる「Swift Playgrounds」を無償提供 - ITmedia ニュース

ASCII.jp:iPad版Swift Playgroundsはダウンロードしないと損 (1/4)|Swift Playgroundsで学ぶiOSプログラミング

他のウェブ系の入門ツールも見てみたが、基本的には人形を動かしてプログラミングの基礎を学ぶという点では非常によく似ている。最初は簡単だけど問題10を過ぎたあたりから解き方が1つじゃない問題が出てきたりして、なかなかおもしろい。感覚としてはプログラミング的手法を使って、パズルを解くような感じだ。コマンドや関数、繰り返し、条件やアルゴリズムの問題など、内容的には本格的なものだ。

JavaScriptやPythonなどのプログラミング言語の入門書を読む前に、まずこの本を読み、入門ツールで肩慣らしすると、飲み込みが早くなるような気がする。 どの言語を学ぶべきかというのが目的別に概説してあるのも一読の価値がある。

プログラミング入門講座――基本と思考法と重要事項がきちんと学べる授業

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