「下り坂をそろそろと下る」を読んだ

平田オリザの「下り坂をそろそろと下る」を読んだ。

普段、仕事をしていてすごく違和感を感じることがある。今まで通りがんばれば、これからもなんとかなる的な楽観主義や、自分たちがやってきたような苦労を押し付けようとするお節介的な回顧主義。作れば売れた時代はもうとっくの昔に終わってるし、過去やってきたようなことはもはや日本でやるようなことじゃなくなっている。これから日本という国で自分たちが価値ある存在であるためには考え方の根本を変える必要があると日々考えている。周りがやっていること、上や周りが望むことをそのままやれば今日、明日は安泰だろう。しかし、20年後、これでホントによかったと思えるだろうか。

すでに日本は工業立国ではなく、成長社会でもなく、アジア唯一の先進国でもない。

そんな日本がこれからどうやって下り坂を下っていくのか、そのヒントがこの本には書いてある。著者が劇団を運営する人ということもあり、演劇という切り口で地方創生を語っているのが自分にとっては斬新だった。地方を文化的に豊かにし、楽しい場所にすれば、人がそこに住み、子供が生まれ、日本は坂道を下りながらも豊かな国になれるのかもしれない。そんな風に思った。

下り坂をそろそろと下る (講談社現代新書)

下り坂をそろそろと下る (講談社現代新書)

 

 

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