少し前にこんな記事を書いた。
旧油性の良さも再認識したし、キャップ式シグノの0.38の安定感も再認識した。
しかし、ジェットストリームの0.38はバランスの良さで突き抜けているんじゃないかという気がしてきた。
まず、大前提として、自分は新油性のいわゆる滑らかインクの0.7のヌルヌルした書き味が苦手だ。ジェットストリームは0.5、0.38と細くなるにつれてヌルヌルした書き味が消える。新油性を好む人ははヌルヌルしたスムーズな書き味、濃い筆跡を好む人が多いのではないかと思う。それがイヤならわざわざジェットストリームを、使わなくてもいいようなものなのだが、それには理由がある。
まずは、キャップ式シグノとジェットストリーム0.38の筆跡を見てもらおう。
写真は低倍率ルーペにGRのレンズをくっつけて、デジタルズームで撮影している。
どっちがどっちの筆跡かわかるだろうか。注意深く見ると、左側の線の書き始めが若干かすれているのと、変曲点に若干ダマらしきものが現れ易いことから、油性ボールペンであることが推測される。ただ、拡大しないとどちらの筆跡も非常にシャープでそん色ない。
正直、単純な書き味だけで言えば、キャップ式シグノの勝ちだ。しかし、キャップを外すというワンアクションが実用性を若干損なうポイントだ。だったらノック式を使えばいいと思うが、ノック式のゲルはキャップ式と全く別物で、紙に気持ち押し付けないとインクが出てこない。実用的にはほとんど気になるようなものではないが、書き味という観点からすれば全然別物と言っていいくらいの決定的な違いがある。ほぼ100%当てる自信があると言い切ってもいいくらいだ。
一方、ジェットストリームはいわゆる油性ボールペンなので紙に接触させてそれなりに滑らせればそれなりのインクが引き出されてくる。キャップ式のシグノとは違う感触だが、ノック式のゲルよりは感触がいい。油性ボールペンは線に強弱が出やすいので、筆跡の表情は出しやすい。また、上の写真を見ると、ジェットストリームの方が若干線が細く、どちらかというと0.28のゲルボールペン程度の細さだ。
というわけで、総合的に見た場合、ジェットストリームの0.38は日常使いの筆記具としてかなりレベルの高い位置にあると言える。一点だけ残念なのは、青の発色が悪いこと。暗い場所で見ると、黒との区別が難しい。
じゃぁ、ジェットストリームの0.38が至高かといえば、そういうわけではなく、気分やシチュエーションで使いたい筆記具は変わってくるから不思議なのだ。
要点
1 ジェットストリーム0.38は変な滑りがないから書きやすい。
2ノック式にも関わらず、ノック式ゲルよりもダイレクトな筆記感。利便性の高さ。
3油性ボールペンらしい表現がありつつ、濃い筆跡。
三菱鉛筆 ボールペン ジェットストリーム 0.38mm 青 SXN15038.33 10本入
- 出版社/メーカー: 三菱鉛筆
- 発売日: 2013/03/08
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