キーボードの掃除にアクアクリーン

コストコで買う定番品として、アクアクリーンがある。

アルカリ性の水なので、油がよく取れる。しかも、びっくりするくらいきれいに取れるので、一度これを使ったら界面活性剤系のキッチンクリーナーは使う気がしなくなる。買う前は水がこの値段?と思ったけど、使えば納得できる。

キーボードをしばらく使っていると、テカテカになってくる。これは摩耗によるものもあるだろうが、手の脂によるものもある。そこでコストコのキッチンペーパーにアクアクリーンを軽くしみ込ませ、なでるように拭いてみた。そうすると、かなりすっきりとテカリが消えた。ごしごし拭いたわけじゃないので完ぺきではないが、すっきりした程度にはきれいになった。もしかしたら塗装や印刷まで剥げる可能性があるのでおススメはしないけど。 

ちなみに、皮脂の成分のひとつがグリセリン酸脂肪エステルらしい。このような油はアルカリによりケン(鹸)化反応が起きる、つまり、油が石鹸になる。石鹸は水に溶けるばかりでなく、油を包んでミセルを形成し、さらに汚れを落とすのに役立つ。つまり、脂肪酸系の油は特にアルカリ性の水溶液でよく落ちるというわけである。

いいかえると、アルカリ水溶液で取れないような汚れはアクアクリーンでは取れないので、何でもかんでもこれでオッケーというわけではない。メカニズム的に取れようがない汚れもたくさんある。汚れには付着するメカニズムもあるし、それを取り除くためにも理屈があると思う。その筋のことは詳しくないけど、溶解度パラメーターの近い溶剤で溶かすか、水に溶けるものに変化させるか、界面活性剤で汚れを取り除くか、超音波から発生するキャビテーションで物理的に叩き落すか、そんなところだろう。場合によっては化学反応を用いて色を落とすなどの必要もあるかもしれない。炭酸カルシウム系の汚れには酸が有効だろうし、ゴシゴシこすってそぎ落とすというのも場合によっては有効だろう。要は、何がどのように付着しているかがわかれば、それを落とす手段はいくつか考えられるはずだ。

ちなみに、調べてみると指に脂を分泌する器官はないそうである。手で体を触り、皮脂が付着するというのが手に脂が付くメカニズムだそうだ。

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