TWSBI Diamond 580を台北市の「小品雅集」で買ってきた。

TWSBI(ツイスビー)社という台湾の万年筆メーカーを知っているだろうか。時々ネットで見かけるので気になっていた万年筆メーカーだ。

今日、仕事が終わってから台北市の大安区にある「小品雅集」という万年筆ショップに行ってきた。22時までやっているので仕事が終わってからでも余裕で行くことが可能だ。台湾は日本よりもタクシー代が安いので、下手に徒歩で行くより、タクシーで移動したほうが確実で早い。ただし、必ずしも英語が通じるわけではないので、住所はあらかじめ紙に書いておいた方がいい。

「小品雅集」は大通りから少し入った住宅街っぽいところにあるこじんまりとした万年筆専門店だ。行ったのは9時過ぎだったけど、店内には男性女性含め万年筆が好きそうな客が10人程いた。中には常連っぽい人がテーブルを囲み、黙々と万年筆で何か書いたりしていた。

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ものすごくディープなスポットに入った感じがしたが、雰囲気は悪くなかった。店員に英語で話しかけると気さくに対応してくれた。少しだけ日本語も通じた。

写真は許可をもらって撮影させてもらった。

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店は一階に様々な万年筆が展示されていて、地下にはインク等がいろいろ置いてあった。セーラーやパイロットのインクもたくさんあった。

万年筆好きなら半日は時間がつぶせそうな素晴らしい品ぞろえだった。時間があまりなかったので落ち着いてみることはできなかったが。

「ニィハオ、I want to see TWSBI 580 diamond.」というと、「ここにいっぱいありますよ、試してみますか?」(英語)と快くいくつかのインクが入った試筆用のペンを出してくれた。最初にFを勧められ、試筆してみた。他の太さも試していいかと尋ねると、EFとかMもあるよと次々と出してくれた。580には軸内部の一部にアルミニウムの装飾が施されている580ALというモデルがあるんだけど、特に魅力を感じなかったのでスタンダードな580を買うことにした。天冠はオリジナルが赤いトレードマークが入っている。ほかにも青い錨マークが入ったネイビーモデル(と言っていたような)があった。また、色も「台湾モデル」と呼ばれる赤と青が入ったようなものもあったが、とりあえず普通のノーマルなやつにした。

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写真に撮るとどぎつい感じに見えるが、実物はそれほど違和感はない。

Fニブの描画線は日本のMと同じくらいでそれほど太いわけではなかった。EFもなめらかだったが、気持ちよさはFだった。Mはさすがにちょっと太くて、普通の筆記で漢字を書くのには適さないのかなという感じだった。

この人が対応してくれた。ブログにアップしますよ?と言うと、オッケーと快諾してくれた。自分が買ったDiamond 580を両手に取り、気さくに微笑んでくれた。

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すぐにインクを詰めたかったので、インクを買うことにした。

おススメの色は?と聞くと「パイロットの色彩雫の山栗が私は好きです」というので、記念に山栗にすることにした。日本では3本セットでしか買えない小ボトルが1本単位で買うことができた。価格は20台湾ドルなのでおおよそ800円くらい。日本の定価より若干高いが、すぐにインクを詰めたかったので問題はない。

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Diamond 580の価格は1500台湾ドル、自分が換金した換算レートだと約6000円だ。日本だとペンハウスで7992円で買うことが可能だ。台湾で買ったからといってめちゃくちゃ安いわけではないが、タクシー代を含めてもおつりがくる値段ではある。

帰り際に「プレゼントをあげましょう」とこのようなものをもらった。本のしおりのようなものだろうか。「日本の友達にあげてください」とふたつもらった。

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ホテルに戻り、早速開封。

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ペンの後ろにメンテナンスキットが入っている。専用工具とシリコーングリースだ。

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ペンはすごく高級感があり、つくりがいい。

軸は単純な筒型ではなく、ダイヤモンドをイメージした凹凸がある。キャップは3条ネジが3山切ってあるので、一回転程で外れる。外したキャップは尻軸に固定することができるが、長くなりすぎる上に、重くて筆記しにくいと感じた。キャップを外すと普通の万年筆はコロコロと転がりやすいが、580ダイヤモンドの軸はダイヤモンドの意匠が施されているおかげで転がらない。鉛筆が転がらないのと同じ原理だ。これは素晴らしい。

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キャップをした状態だと、サファリと同じくらいの大きさだ。先ほども書いたが、キャップを付けると長いし、重量バランスが悪くて書きにくい。

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ニブはこんな感じ。金ペンではなく、ステンレスだ。

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スリットの状態。

ペンポイントはすごくきれいな形をしている。ペン先のズレなどはない。若干ペン芯が中心からずれていたので、軽く手で直した。

内部に保持できるインクはすごく大容量だ。インク吸い上げ機構もスムーズで全く問題がない。驚きなのは、キャップを閉めた状態でピストンを押し下げようとすると、ピストンが戻ってくる。気密性がかなり高いことが推測される。

実際に筆記してみるとそのスムーズさに驚いた。大きなニブが適度にしなり、筆記感はしなやかだ。パイロットのボーテックスやコクーンはMニブだとかなりなめらかなのだが、それと同等以上のなめらかさがある。ある程度筆圧をかけようが、どの方向にペン先を動かしても引っかかりは皆無。安定感が半端じゃない。ペンポイントの仕上がり具合はボーテックスのMとそれほど違いはないと思うんだけど、おそらくDiamond580はペン重量があるため、ペン先から伝わる筆記時の摩擦振動が抑えられていて、結果的になめらかさが増しているのではないかと思われる。手持ちの万年筆で最も筆記感が優れているのはキャップレス(F)なのだが、キャップレスも重い万年筆だ。カクノとコクーンはニブは同一だが筆記感がちょっと違う。それもペン重量や剛性に由来するのではないかと考えている。Diamond580はキャップレスの筆記感に匹敵する完成度の高さを感じる。想像以上に完成度が高くてびっくりした。

ちなみに、色彩雫の山栗は品のいいダークブラウンですごくいい色だと思う。

 Amazonにはニブセットなるものも売っている。しかし、本体もニブセットもちょっと高すぎるかな。

 

 

 

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