限定シャーボX TF12を使ってみた

シャーボX TF12と呼ばれる限定シャーボを買ってきました。型番はSB41です。

このモデルは初代シャーボの格子柄を再現したモデルになっていてTF12というのは「The First 12000」の略。12000というのは価格ですね。限定1000本です。

この格子柄はヘアライン加工、メッキ加工、黒染め加工という加工が必要らしく、再現するのが大変なんだそうです。店頭で確認したところ、ベースは3000円のモデルLT3でした。つまり、わたしが先日購入したモデルです。通常のシャーボよりも一回り軸が細く、キャップや軸の接合部分が金属であり、初代シャーボの再現のベースモデルとしては適していると思います。一番安いモデルでありながら、軸の高級感は一番高いという謎のモデルです。

外箱、化粧箱、そしてこのハードケース。さすが高級モデル。リフィルは0.5 mmのシャープユニット、エマルジョンの0.7(ESB-0.7)の 黒と赤が同梱されています。シャープユニットが300円、エマルジョンが160円ですから、実質的なペンの値段は11380円となります。

ちなみに、購入したのは東急ハンズの広島店。まだ在庫はありそうな感じでした。明日まで5%割引のクーポンがあったので、11400円+税で購入することができました。

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外観を見てみましょう。

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去年発売された40周年モデルもグリップ部分が格子状になっていましたが、去年のモデルは金ピカ過ぎてちょっと好みではありませんでした。まだ、広島市内では売れ残っているところがあります。

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いいですね。想像通りです。この模様はデザインだけでなく、握り具合もいいです。まだ角のエッジが立っていますのでしっかりとしたグリップ感が感じられます。見た目ほどゴツゴツはしていません。角が当たって痛いとかそういうのは全くないです。線の深さが食い込むほどの深さではないからだと思います。使ってエッジが取れてくると、柔らかさが出てくるのではないかと思います。

LT3と比較してみましょう。

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仕上げが異なるだけで、ベースは同じです。ただ、リフィル抜きでの重量がLT3は19.5グラム、TF12は19.0グラムでした。TF12が0.5グラム軽いです。ヘアライン加工と溝加工で金属を削った分でしょうか。

軸加工だけにプラス8380円を出すかどうかは個人の価値観次第でしょうが、少なくとも私は満足です。LT3はメモ帳に刺してガンガン使っていこうと思いますが、TF12は自宅用として使っていこうと思います。

ところで、シャーボXは剛性が高く、シャープリフィルにOリングを実装するなどしてガタ付を防止していると思っていました。シャーボXといえども、多色ボールペンには違いないので、リフィルは端から滑るように出てきます。

以前、スライド式の多色ボールペンのカチャカチャ音を消す方法を書きました。

digistill.hatenablog.com

原理的にはシャーボXでもこのようになっています。ですから、リフィルが滑り出てくる方向を下にして筆記するとわずかにカチャカチャと鳴ります。ペン先から観察するとわかりますが、I、II、IIIのマークがある方向からリフィルが滑り出してきます。

ボールペンで筆記するときと異なり、シャープペンシルの時にはペンを時々回します。しかしながら、クリップが手に当たると筆記しにくいので、無意識にクリップ位置が手に当たるような部分ではペンを持ちません。シャーボXのクリップは、書き味を重視するシャープペンシルと違って、それほど高い位置に設置されていません。手には干渉しやすい位置です。ですから、結果的にその位置でペンを保持することはほとんどなく、結果的にガタつきが生じやすい位置は回避するように持つようになるのです。

先ほども書きましたが、I、II、IIIのマークがある方向からリフィルが滑り出してきます。つまり、クリップが上に来るようにペンを持てばガタ付を最小限に抑える持ち方に自動的になります。これが意図した設計だとしたら、なかなかよく考えたなと思います。

以上の考察から、シャーボXのシャープリフィルに実装されているOリングは軸の外装に当たる衝撃を緩衝するためというよりも、リフィル同士の衝突を避けて、大きな異音が発生するのを防いでいるのかもしれません。

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