サンプルとして以下のものを使いました。
ネットを調べると書きやすいシャープペンシルとして紹介されているペンだと思います。S20の代わりにS5を選んだのは私の好みです。
- パイロットS5
- ぺんてる グラフ1000
- ぺんてる スマッシュ
- ぺんてる ケリー
- ぺんてる オレンズネロ
やたらぺんてるが多いのが気になりますが。
調べたのは以下の3つ。
つまり、全長L、先端から重心までの距離l、重量Wです。今回は芯を出さずに評価しています。メーカーや芯径が違うと一回あたりのノック量が異なるからです。
重心は丸棒を使って調べていますが、1ミリ程度の誤差はあると思います。重量は0.1グラムまで測れるタニタの電子天秤を使いました。芯の量がまちまちなのでそのあたりも誤差になります。抜かなかったのは単純に面倒だったのと、筆記時には何かしら芯は入っているだろうと考えたからです。
重量W
S5: 11.3 g
グラフ1000: 11.1 g
SMASH: 12.7 g
ケリー: 21.3 g
オレンズネロ: 17.0 g
全長L
S5: 146 mm
グラフ1000: 147 mm
SMASH: 139 mm
ケリー: 132 mm
オレンズネロ: 143 mm
先端から重心までの距離l
S5: 69 mm
グラフ1000: 73 mm
SMASH: 68 mm
ケリー: 64 mm
オレンズネロ: 67 mm
相対重心位置をl/Lと定義します。これは全長に対して重心がどこにあるかが回転した時に重要だからです。
また、重心下重量をl/L*Wと定義します。これは重心から下にどのくらいの重量があるかを意味します。重心の位置だけでなく、そこに重量的なものを加えて考えた方が低重心感の指標になるのではないかと考えたからです。これが妥当な評価パラメーターなのかという点に関しては、官能的な評価をするべきでしょう。
これに加えて先端から重心までの距離lも指標のひとつとしました。
これらを順番に並べて、1位を5点、2位を4点・・・、5位を1点としました。
l/L
- グラフ1000: 0.497
- SMASH: 0.489
- ケリー: 0.485
- S5: 0.473
- オレンズネロ: 0.469
l/L*W
- ケリー: 10.3 g
- オレンズネロ: 8.0 g
- SMASH: 6.2 g
- グラフ1000: 5.5 g
- S5: 5.3 g
先端から重心までの距離l
- ケリー: 64 mm
- オレンズネロ: 67 mm
- SMASH: 68 mm
- S5: 69 mm
- グラフ1000: 73 mm
総合的な結果をまとめました。RANKというのがランキングのことです。
これが妥当な結果の見方なのかはよくわかりませんが、ケリーが書きやすいと言われているのが納得できたような気がします。ただ、l/L*WはWに比例しますので重いペンほど有利になります。ケリーは重量が大きいためこの指標に対しては有利に働きます。この指標にはもう少し工夫をした方が良さそうです。
グラフ1000は重心位置はほぼペンの真ん中なのですが、全長が長いことで重心位置が結果として高くなり、結果が悪くなってしまいました。
スマッシュは全長が短めで、重心位置のバランスも良く、そこそこの重量感があるため、結果として上位にランクしています。これは結構妥当な結果であり、スマッシュ人気の一因はこの辺にあるような気がします。もともといいペンが、認知度が高くなることで、より一層評価を上げているということだと思います。