中屋万年筆のウェブサイトに万年筆の寿命に関する記述がありました。調べてみると、テストしたのはプラチナ万年筆のようです。
万年筆のJIS(JIS6925)に、ペン先の耐摩耗性に関する試験方法が書いてあります。細かい条件の記述は省きますが、往復筆記をし、試験前後の線の幅の変化を摩耗量としています。
プラチナの試験方法は、グルグルと螺旋を描く方法なので独自の方法で評価したものと思われます。
その結論が、万年筆の寿命はおおよそ500万文字から600万文字、筆記距離に直すと60から75 kmということです。
ここで万年筆の寿命をインクの消費量と結びつけたいと思い、カートリッジ1本あたりの筆記距離はどのくらいなのか調べました。そうすると通販サイトにプラチナのカートリッジ1本(1.2 ml)で中字で400 m、細字で500 m筆記できるとありました。
ここで、他のメーカーのカートリッジにも結果を使いたいので、1 mlあたりに換算します。また、省略のため、細字だけ計算します。
その結果は417 m/mlです。
ここで先ほどのデータから、寿命を筆記距離の長い方の75 kmを採用して、寿命をインク量に換算すると以下のようになります。
75000 m / 417(m/ml) = 180 ml
例えば、パイロットのカートリッジ容量は0.9 mlなので、寿命をカートリッジ本数で換算すると、以下のようになります。
180 / 0.9 = 200本
これは、思ったより少ないような。
プラチナ万年筆の場合は180/1.2=150本ということになります。
プラチナによると1日1000文字で10年だという。
10年間でカートリッジ200本を使うとすると、1ヶ月に1.7本程度。まぁ、考えてみると、実際使ってもそんなものかなという気はします。
とりあえず、今回の結論として、万年筆の寿命はカートリッジ150から200本程度ということにしておきます。