ぺんてる P365

ぺんてるのP365を買ってきました。

これは海外限定で販売しているぺんてるのシャープペンシルで、アメリカではグラフギア800と呼ばれているようです。ちなみに、このP365は日本製でした。

シリーズとしてはP360で、芯径が0.5のものはP365と呼ばれます。

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デジャビュ感が半端ありません。

シュタインにグラフギア1000のグリップの要素を組み合わせたような感じです。シュタインはグリップがあまり好きじゃないので持っていませんが、他の雰囲気の似たぺんてるのシャープペンシルを並べてみました。

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上から、グラフ1000、グラフ600、スマッシュ、グラフギア1000、グラフギア500、P365です。

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平滑な金属グリップに楕円形のラバーが飛び出したようなグリップです。

P305の重量は14.8グラムです。手にしてすぐにすごく低重心であることがわかります。低重心の代表格であるテクト2ウェイとほぼ同じくらいの位置に重心があります。

グリップの金属部分の太さは10 mmと少し太めです。ラバーグリップが飛び出しているため体感的にはもう少し太く感じます。先日購入したスタロジーのシャープペンシルのグリップ部分の太さがちょうど10 mmです。個人的に10 mmのグリップはちょうどいい感じがして好きです。

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メカはこんな感じです。チャックは小さいものの金属製です。メカを軸に入れれば、口金を装着しなくてもノックできるようになります。これはぺんてるの上位モデルに共通の仕様です。多少口金が緩んでも芯の出る量が変わらないという特徴があります。

P365は以前から気になっていたのですが、手に入れてみて、想像通りのいいシャープペンシルでした。ぺんてる好きなら買って後悔することはないでしょう。

ぺんてる PD105 TECHNICLICK

ぺんてるのP105を買ってきました。

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PD105はぺんてるのサイドノック式のシャープペンシルです。

調べてみると、このシャープペンシルは海外版のピアニッシモのようです。しかし、PD105は日本製です。

以前紹介したPD215は大型の消しゴムが付いていて、グリップもラバーグリップになっています。

 

digistill.hatenablog.com

PD215は重量が13.3グラムでしたが、PD105は11.3グラムと、2グラムほど軽量です。

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上:PD215、下:PD105

サイドノックのメカは大きさが違います。

けしごむユニットがない分、PD105の方が低重心です。

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ノックボタンの形状もだいぶ違いますが、どちらもノックしやすいです。書く時にも邪魔になりません。

PD105のグリップにはラバーなどはなく、蛇腹状の樹脂になっています。グリップは若干PD215よりも太いです。PD215のグリップは少しくびれたような形状です。どっちが書きやすいかどうかは好みだと思います。どちらも書きやすくていいシャープペンシルだと思います。

色のついた字を書かなくなった

ここは赤えんぴつで書きましょう。小学校の授業の時、そうやって文字を赤えんぴつで書くことを覚えました。その後、青で書いたり、緑で書いたり、ピンクに塗りつぶしてみたり、いろんな小細工を覚えました。色にはインパクトがあります。使い分けることによって視認性や文字の持つ情報が増えます。

しかしながら、最近は文字の色を変えて書くことがほとんどありません。万年筆のインクが青いこともあり、青と黒の意味の違いもなくなりました。しかし、強調したいときなど、印をつけておきたいと思うことはあります。

そんな時に使うのがぺんてるのマルチ8です。

このマルチ8 、もう何度もこのブログには登場しています。

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赤青緑を使うことが多いです。オレンジも時々使います。

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この、いかにも色鉛筆って感じが好きです。この太い線のマーキングに慣れると、ボールペンのか細い線が頼りなく見えてきます。マルチ8 のセットには芯研器が付属していますが、使ったことはないです。

万年筆で書いていると、蛍光マーカーは滲むので使えませんが、マルチ8 は安心です。

ちょっとしたマーキングなら芯はかなり持ちます。

とりあえず黒か青で書いて、そのあと見直しつつマーキングすると、思考の整理にもなります。

ちなみに本を読むときもカラーのマーキングはしなくなりました。というか、マーキングそのものを意図的にあまりしません。メモやここぞというところには鉛筆で書き込みや印を付けたりはします。何度か読んでやっぱり気になればマルチ8で色をつけるのはありかもしれません。

なぜマーキングを辞めたかというと、次第にマーキングすることが目的になってしまい、流れが中断されるのが嫌だからです。あと、どうしてもマーキングすると覚えないと、という意識が働き、無駄な能力を消費してしまうからです。テストを受けるわけじゃないので、覚えることは最小限にしたいです。知識を増やすというより、何度も参照するのが面倒なので覚えてしまう感じの方が疲れません。いつのまにか覚えてたというのが理想ですし、そのように覚えた知識じゃないとなかなか消化しきれません。

知識を得ることは本来楽しいことだと思います。どうせ勉強するなら楽しい方がいいです。

ちなみに似た製品でスーパーマルチ8 というのがありますが、こちらはリフィルの構成が異なります。個人的には2本ともあったほうがいいと思います。

ぺんてる マルチ8セット  PH802ST  色芯8色

ぺんてる マルチ8セット PH802ST 色芯8色

  • 発売日: 2015/06/27
  • メディア: オフィス用品
 

 

 

クリップのない自由

先日、スタロジーのシャープペンシルを紹介しましたが、一日使ってみて、クリップのないシャープペンシルはいいなぁと思いました。

そういえばそういうペンをひとつずっと使ってました。

SMASHの0.7です。

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もう30年くらい前に買ったモノなのでゴムの部分がボロボロです。もしかしたらこれは2代目だったかも。このSMASHは大学時代に愛用していた0.9のSMASHをなくした代わりに買ったモノです。なくしたときにはもう0.9は大学生協に売ってなかったのです。当時は街の文房具店にまで探しに行こうという発想はありませんでした。このSMASHも一度洗濯機で洗ってしまい口金付近の塗装が剥げました。

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こんな状態になりつつもガイドパイプが曲がらなかったので、SMASHは相当タフです。

その後、いつのまにかクリップもなくなり、今の姿でずっと使ってました。軸はもうテカテカです。

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今思えば、クリップがなかったから書きやすかったのかもしれません。今は現役を引退し、保存用の引き出しにしまわれています。とはいえ機能的には全く問題ありません。このシャープペンシルの耐久性の高さはすごいです。

スタロジーのシャープペンシルを使っていると、このSMASHを使ってた頃のことを思い出しました。スタロジー、使い比べても負けず劣らずいいです。

0.5の現役SMASHもクリップ外してみようかな、とか思ってます。

キュリダスのペン芯が割れる?

最近、ブログとかTwitterでキュリダスのペン芯が割れる事案が報告されているようです。ニブをかしめた部分が割れている事例が多く、中にはペン芯がど真ん中で縦にひび割れている事例も見られました。

私は2月12日にキュリダスを買いました。おそらく初期ロットのものです。ペンケースに入れて毎日持ち歩いて使ってます。ほとんどボールペン感覚です。デスクのカレンダーに書き込んだりしてもボールペンのように空気が入る心配がありません。正確に言うと万年筆は空気が入って書けなくなることがありません。むしろ普通に書いても、空気が入る設計になってます。もちろんインク供給のないまま長時間逆さまに書けば書けなくなるでしょう。わたしのキュリダスはEFで細いので、手帳などにも重宝しています。長時間使い続ける事は少ないですが、ちょこちょこ頻繁に使っています。

書き心地はパイロットのキャップレスがいいですが、気軽さはキュリダスの方が上です。個人的にはどっちも好きです。書き味を求めたら間違いなくキャップレスですけどね。キュリダスのポップで気軽な感じも好きです。

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さて、ペン芯をさっそく拡大して観察してみたのですが、割れはありませんでした。

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ただ、言われてみれば、ペン芯の真ん中辺りが引けてるように見えます。樹脂の射出成型をするとき、厚い部分と薄い部分を同じ部材に設計すると、熱収縮の量が大きい厚い部分の表面が凹むことがあり、そういう部分のことをヒケといいます。そういうヒケに見えます。この凹みが曲げ応力によって肉薄部分が曲がっているものだとしたら、ここから折れる可能性はあるように思います。射出成型は、加熱して流動性を持たせた樹脂を高圧で金型に射出し、冷やすことによって、形を作ります。溶けたものを決まった形に流し込むだけのことですが、金型設計(材料をどのように金型に入れるかとか)、金型温度、材料の乾燥具合、圧力の加え方や冷やすタイミング等、結構制御すべきパラメーターがあります。それらがうまくかみ合わないと結構いろんな不良がでます。

さらに観察してみましょう。次の写真はペン芯のカシメ部分を横から見たものです。

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なぜかカシメを受ける部分の樹脂が薄く成型されています。こりゃ、カシメ時の応力が大きかったら折れるわなぁ、、って感じの設計ですね。壊すのが嫌なので分解するつもりはないですが、どんな形状なのか気になります。

わたしはモノは常識的な使い方をする限り簡単に壊れてはいけないと思っています。もちろん、使う側の節度は大切ですが、7000円の万年筆を万年筆として使って、数ヶ月で壊れるようじゃそれは万年筆とは言えないと思います。

幸いわたしのは壊れてないですし、これから使い方を変えようとも思ってません。

さて、この事案、どの程度の事例が発生してるのでしょうか。そして、その原因はなんでしょうか。

おそらく、設計ミス、材料選定ミス、成型不良、組み立てミス、いずれかか、その複合でしょうね。ペン芯は万年筆にとって重要な部材のひとつです。もし多数破損事例が出てるとしたら、メーカーの技術者はもっちょっとしっかりとした検証をするべきだったでしょうね。まぁ、真相はまだ、わかりませんが。

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