オレンズネロを快適に使うには環境とコツが要る

最近はオレンズネロ0.5を積極的につかっています。オレンズネロは文房具好きの心を掴む魅力がある筆記具です。自動で芯が出続けるというのは、場合によってはすごく使いやすいです。しかし、書きやすいかというと、そうでもありません。書き味の悪さは自動芯繰り出し機能の宿命であるガイドパイプが紙に当たってしまうということが原因です。ガイドパイプが紙に当たると、筆圧が逃げることで線が薄くなりがちです。あともうひとつは、紙が少し凹むためその部分に黒鉛が、乗りにくくなります。字によってはそれが原因でぼんやりした印象の字になります。

それを軽減するにはコツがあります。

ひとつ目は、ペンを回転させながら書くこと。クルトガは別ですが、0.5くらいの太さになると普通のシャープペンシルだと時々軸を回しながら書かないと筆記線が太くなり、薄くなります。オレンズネロは芯が隠れているので片べりに気づきにくいんですが、回転させながら書くとガイドパイプの当たりが弱くなって書きやすくなります。

ふたつ目は下敷きを敷くことで軽減できます。下敷きは100円くらいの普通の硬いシートのものがいいです。

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下の写真は無印良品のらくがき帳に下敷きありとなしで筆記した結果です。

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人という字を書いているのは、ガイドパイプが当たって掠れるのが左上から右下に払うときが顕著だからです。払うので筆圧が逃げがちですし、黒鉛が乗る前にガイドパイプが紙に傷をつけてしまうパターンです。

結果を見ると明らかです。紙質が柔らか目な紙は特に顕著に差がでます。

あともうひとつ、最近気がついたことがあります。紙の種類によってオレンズネロのかすれ方が違うようです。

コピー用紙、リーガルパッド、無印良品のらくがき帳、ロディアのベラム紙、LIFEのオリジナルペーパー、ニーモシネなど、とりあえずその辺にあったものをいくつか試してみました。

一番書き心地が良かったのはLIFEのペーパーで、この紙の場合には下敷きなし、回転なしでも比較的安定して筆記ができました。

ただ、書き味の悪い紙でも下敷きを使えばそこそこストレスなく書けました。

オレンズネロは万能の筆記具ではありません。ただ、環境とちょっとしたコツを押さえれば、使いやすい筆記具となります。シャープペンシルの芯が出続けるという機能は特に勉強の時にはありがたいです。

 

イカリボシ 下敷 B5 M-336 透明

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0.2,0.3,0.5を感覚的に掴む

オレンズネロの芯径は0.2,0.3,0.5です。

この太さって感覚的にどんな感じ?と思って、方眼紙に描いてみました。方眼のひと目盛りを0.1としています。

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0.5がすごく太く感じます。

ちなみにJISで規定されているそれぞれの芯径は以下の通りです。

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0.2には規定がなく、0.3というのは0.35mm、0.5は0.5mm。

0.2の芯の断面積を1とすると、0.35は3.06、0.5は6.25となります。

この調子で0.7と0.9(1mm)の面積比を求めると、12.25、25となります。

3からあとは初項3、項比2の等比級数に近いですね。

オレンズネロ0.5のカラーはなぜ白なのか

オレンズネロには芯径によってイメージカラーがあるようです。

箱のカラーは0.2は金、0.3は銀、0.5は銅。0.5は以前赤と表現しましたが、多分、銅です。

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本体に書いてある文字はこんな感じです。

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金、銀、、、白?!

そこは銅だろと思うのですが、なぜ白なのか。

ぺんてるのシャープペンシルを持ってる人ならすぐに気がつくことがあります。ぺんてるの製図用シャープペンシルは芯径表示のカラーに法則があるんです。

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上の行はグラフギア、下はグラフ1000です。

ほほぅ、0.5は白黒なのがわかりますね。そう、オレンズネロ0.5の表記が白なのはこの法則に則っているんですね。ただし!これはあくまでもわたしの推測です。

 

クリックイレーザーフォーオレンズネロ

消しゴムは使う時には割と使いますが、頻度で言えば1日1回使うか使わないかです。

使用量より買う頻度の方が高いので、かき集めると意外とたくさん出てきます。

オレンズネロと同時に発売されたクリックイレーザーフォーオレンズネロの消し味を比較してみました。

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ペンケースが薄型なので持ち歩き用にはスティックタイプを選んでいます。

最初に使ってたのはSEEDのSLENDY+、最近使ってるのはモノスティック、そしてクリックイレーザーフォーオレンズネロ。

上からモノスティック、クリックイレーザーフォーオレンズネロ、SLENDY+です。

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クリックイレーザーフォーオレンズネロはカッターナイフのような感じにスライドして使えます。SLENDY+は止め具をスライドして緩め、消しゴム自体は手でスライドさせ、良きところまで引き出して、締め直して使います。
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ちなみに自宅で良く使うのはコクヨのリサーレです。今時の消しゴムはどれでもほどよく消えますが、リサーレは消し心地がサラッとしているのが気に入ってます。字消し能力もバッチリです。
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さて、字消し能力を簡単に評価してみましょう。

下の写真は消しゴムを一回だけ滑らせた様子です。往復はさせていません。

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消しカスを払うとこんな感じ。
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モノスティックはモノそのもの。スティックタイプで持ち運びやすく、そこそこのピンポイントで消せますし、広い範囲でも無理なく消せます。

リサーレはレベルが違います。ダントツに良く消えます。

ではクリックイレーザーフォーオレンズネロはどうかというと、今回のラインナップの中では一番消えにくい感じです。消えないことはないですが、字消し能力自体はSLENDY+の方が高いと思います。ただ、SLENDY+は消しゴム自体がかなり小さいので広い範囲を消すのは難しいです。

ただ、かっこよさと利便性でいうとクリックイレーザーフォーオレンズネロがダントツです。

スティックタイプで無難にオススメするのはモノスティックです。モノスティックはシャープペンシルのようにノックすることで消しゴムが繰り出されるので、使い勝手もいいです。

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追記

AmazonのSLENDY+のレビューを見ていたら、本体のドットが1cm間隔なので簡易物差しとして使えるとありました。写真の方眼と見比べてもらうとわかりやすいですが、確かにそうなってます。この程度の長さなら、指の長さと比べた方が早いですが。

 

 



 

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