参宮橋界隈

「だれかのことを強く思ってみたかった」(角田光代佐内正史)の写真を見ていたら、見覚えのある風景にであった。「参宮橋商店街」。学会の間泊まっていた場所の最寄り駅が「参宮橋」だった。
参宮橋の駅をおりるとすぐに狭い道に出る。そこが参宮橋商店街だ。車一台がやっと通れるような道を多くの人が行き来している。そこをところせましとひっきりなしに車が通る。そんな光景がどこか懐かしく感じられた。ここに住んでいたことはないし、似たような場所に住んでいたこともない。これまで鹿児島、北海道、千葉、京都、茨城、広島と移り住んできたが、それぞれの場所でどこか懐かしい風景に出会ってきた。それは初めて旅行で訪れる場所でも感じるものだと気がついた。
この懐かしいと感じる感覚は必ずしも記憶と関係があるものではないんだな。多分、居心地がいい感じが「懐かしい」という言葉となるんだろう。
今日は参宮橋界隈を携帯電話のカメラで撮影してから、広島に帰ってきた。
下の写真の5枚目の写真が本に出ていた場所だ。携帯カメラの焦点距離がどうも合わず、同じ画角で撮ることができなかった。



だれかのことを強く思ってみたかった     集英社文庫

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