好きな場所

写真を見ていて思うのは、好きな場所やものを撮った写真というのは後で見直してもいいなぁと思うということだ。
以前、境界線という題目で写真を公開したことがあるが、これらの写真は今見てもすごくいい感じがする。写真としてどうとか、プロの目で見てどうかなんてのはよくわからないし、どうでもいい。ただ、自分が見ていて好きなのだ。
ある意味それは当たり前のことなのだ。なぜなら、この場所では小学生の頃から毎日のように釣りをしていたし、今でも鹿児島に帰ると絶対に行く場所だからだ。一見テトラポッドは雑然と並べてあるようだが、慣れてくるとちゃんと道が分かってくる。あそこにいくためにはここから入って、あそこを経由し、あっちに曲がってから上に出れば行けるとかそういう道だ。場所によっては難易度が高く、中学生くらいじゃないと行けない場所なんてのもあるのだ。そういう高度な場所に行けるようになることで自分の成長を感じていたようなところもあった。滑ったり、頭をぶつけて脳震盪を起こしそうになったりしたことも一度や二度ではないが、幸い落下したり、大怪我することはなかった。まぁ、台風の次の日に荒れ狂う海で海水浴をしてしまう程のアホだったので、テトラポッドくらいでどうってことはないのだが。
自分が小学生だった頃に比べるとだいぶ堤防自体がでかくなってしまったが、海の形と開聞岳の形、匂い、風、波、熱、空、それらは変わらない。自分のアイデンティティの半分くらいはここで育んだといっても過言ではない。
特別何かがあるわけではないけれど、好きな場所なのだ。

.Macウェブギャラリーに「境界線」をまたアップロードした。

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