デジカメWatch 富士フイルム、タッチパネル液晶を採用した「FinePix Z300」

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このカメラには「タッチショット」という機能があって、液晶画面を指で触れるとそこにピントを合わせた上でシャッターを切ることができる。類似の機能が自分の携帯電話にもあるんだけど、使いやすいとは思わない。というのも、このやり方はどうしても不自然なカメラの構え方しかできないからだ。おそらく多くの人は片手でカメラを持って、別の手で画面をタッチという具合にやるのではないかと思う。カメラを両手で持ってやることもできるだろうが、なんかきゅうくつだ。
シャッターを切るときには静かに押すとか、ボタンを押す感じではなくて全体で包み込むように絞り込むイメージで押すとかいろいろ言われるわけだが、それはすべて手ブレを防ぐためによりよい方法を模索する中で出てきた教訓である。狙った場所にピントをあわせようとしても、持ち方が悪いためにカメラがブレたら意味がない。カメラがピントを合わせている間にしっかり構えなおすことももしかしたらできるかもしれないが、いつシャッターが切れるのかわからないので、失敗する場合もあるように思う。
むしろ、タッチでフォーカスポイントだけ決めて、普通にシャッターを切る方がまだ自然な感じがする。でも、そこまでするくらいなら半押しでフォーカスを合わせ、構図を決めなおす方がはるかに素早く確実だ。「フォーカスをあわせ構図を決めなおす」というのは、三脚を使った撮影、特にマクロ撮影では非常にやりにくいのだが(というか現実的に不可能に近い)、記念写真程度ならばなんの問題もないはずだ。でも、この半押しでフォーカスを合わせて・・・という一連の動作を普通にやる人は、意外と少ないように思う。だからこそ、顔認識とかタッチフォーカスみたいなアシスト機能が実装されていくんだろうが。
そういえば、最近のカメラにはボディ背面にフォーカスボタンなるものがあるようだ。少し前、EOS Kiss X3のライブビュー撮影を店頭でやったとき、どうしてもピントを合わすことができなかった。店員にやり方を聞くと、「このボタン」でピントを合わすんですよと、フォーカスボタンの存在を教えられた。いつごろからこのようなボタンがカメラに出現したのか、恥ずかしながらよくわからない。

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