大切なのはノイズじゃなくて、ダイナミックレンジ、あるいは撮影方法、心がけ

寒空に鳥二羽。
K-7はよくノイズが強めだという意見があるが、確かにそうなのかもしれない。でも、ノイズってそんなに重要じゃない場合のほうが多い。写真を撮るときに気になるのは、ノイズよりもむしろダイナミックレンジだ。特にデジカメは白飛びに弱い。
広角レンズだとどうしても空の割合が増えてしまうパターンが多いのだが、太陽の位置を考慮しないと、写真にならない場合がある。写真を撮ってみるとわかるけど、人間の目ってのは性能がいいというか、都合がいい。明るい場所と暗い場所が混在していても、それなりに補正して一つの絵にまとめて認識している。なので肉眼では写真になっているつもりでも、撮影してみると渋いっていうパターンがある。そういう時は思い切って地上を捨てるか、空を大幅に捨てたりする。あるいは別の日に撮影しなおしたほうがいい。
ノイズというのは素子の性能のひとつではあるし、少ないに越したことはない。でも、ノイズが少し多いからといって写真がダメになることはない。ノイズが多いとダメになる写真があるとするなら、そんな写真は撮らなければいい。
写真撮影の心がけの第一歩は「撮れないものを撮ろうとしない」。これで無駄な出費を抑えることができる。これは単焦点レンズを使うときの心構えでもある。手段の自由度をあえて狭めることで見えてくる自由があるから不思議なものだ。それは気楽さという自由かもしれない。どうせ撮影するなら、楽しいほうがいい。
余計なことを考えず、かつ、余計なことをいっぱい考えて、自由に被写体にレンズを向け、シャッターを押せば、自分だけの視線が記録される。他人からそれがどう見えるかってのは、ある意味邪念だと思う。コンテスト的なウケ狙いばかりをする必要はない。とはいえ、そこの煩悩は強いよなぁ。

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