生きる化石の燻製

かつてシーラカンスなる生きる化石と呼ばれる魚が発見されたんだと知った時、科学少年のアンテナがピクリと反応した。それが今もなおどこかの海で悠々と泳いでいるというのだから、胸の中が変な感じでざわめいた。
シーラカンスシイラの親玉みたいなものだろうか。しかし、それは見るからにジュラ紀白亜紀的風格を備えた強面のさかな君だった。実際はデボン記いうもっともっと大昔のさかな君なのだけど。
それが目の前に現れた時、でっかい鮭の燻製だ!と思った。カサカサにされ、天井から吊り下げられたシーラカンスくんはちょっとユーモラスだった。深海を堂々とくろぐろとした胴体をぬったりとさせながら泳いでいる姿で出会いたかった。
それにしても、どんな味がするんだろうなぁ。

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