ぺんてる オレンズネロ 0.3

オレンズネロの0.2はすでに近所の書店に注文済みなんだけど、その店舗自体には入荷はなく系列の大型店に入荷したのを転送してくるらしい。世間的には今週末くらいが発売開始なので、早ければ来週中くらいには来るかな。

でも、いち早くオレンズネロを使いたいので実店舗で見かけたら0.3を買おうと決めていた。昨日、Twitterとか調査してたらロフトは今日から店舗に陳列するという情報がちらほら見られたので、昼休みにロフトに行ってみた。(運よくたまたま市街地へ外出していた!)

広島LOFTには0.2と0.3が6本ずつ陳列してあった。自分は会社を出る前に電話で取り置きしてもらってたのですんなり0.3をゲット。

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オレンズネロは、世界初のノック式シャープペンシルを生み出したぺんてるの今の技術を惜しむことなく投入した最新モデルのシャープペンシルである。0.2 mmの極細芯でさえ折れない「オレンズシステム」に加え、ペン先を紙面から離すたびに芯が出てくる「自動芯出し機構」を搭載している。

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口金部分は金属だが、グリップはナイロンに鉄のフィラーを充填した素材、軸後端部はABS樹脂だ。重量的に金属っぽいんだけど、基本的に樹脂材料でできている。

重量は18グラムでシャープペンシルとしては若干重めだが、重すぎてしんどいという程ではない。参考までにシャープペンシルのおおよその重量を示す。

ぺんてる オレンズメタルグリップ: 14グラム

ぺんてる スマッシュ: 13グラム

ぺんてる グラフ1000: 11グラム

パイロット ドクターグリップフルブラック: 20グラム

ステッドラー 925 25: 17グラム

ロットリング 800: 28グラム

ロットリング ラピッドプロ: 25グラム

パイロットS3: 11グラム

↓外観の比較: 上からS3、オレンズネロ、オレンズメタルグリップ、スマッシュ、グラフ1000

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ペンの長さやクリップの位置などはグラフ1000に近い。

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グリップは12角形に滑り止めの横筋が入っているようなデザインで、安定感は抜群だ。角がないので手が痛くなる感じもない。ペンのグリップとしては秀逸。

オレンズネロはワンノックして芯が出ない状態で書き始めるのだが、このワンノックの感触がかなりしっかりしている。カシュっ!と出てくる感じ。ペン先を収納するときには紙とかに押し付けてしっかりと中に入れてロックする感じにしないとちゃんとパイプが収納されない。

↓ペン先が収納された状態。ちょっとだけ先端が見えるのが正常らしい。

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実際にしばらく使ってみた。

オレンズネロのチャックはボールチャックというもので、芯が出る方向には固定されないけど、芯が引っ込む方向には固定されるというものだ。遊びや芯が押し戻されるような感じは全くなく、剛性感がある。爪の先でパイプをわざと押し戻すと芯が露出するが、おもむろに手を離すと芯が露出した状態でパイプが飛び出してくる。芯をつかみ、引き出すと芯はいくらでも出てくるのだが、いったん引き出した芯を押し戻そうとしても全く戻らない。これがボールチャックの素挙動だ。

筆記時のファーストインプレッションはほぼ予想通りだった。つまり、金属パイプが紙面をなぞっているような感触が割と強い。特に筆記角が小さいとその感触が強くなる。力の半分くらいを金属パイプに取られている感じがして筆圧が低い場合には思ったよりも線が薄い感じになる。そのまま片減りするまで筆記を続けると違和感はなくなる。

下の写真はオレンズネロ0.3とオレンズメタルグリップ0.2の筆跡の比較。

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通常のオレンズはパイプがほぼフリー状態なのでパイプに筆圧を取られている感じはほとんどない。また、芯が細い方が面圧が高くなるから線は細いけど筆記濃度は高い。

通常のオレンズ0.2 mmは芯が細いので結果的にノック頻度が高くなるので硬めのHBがベストバランスだと思うが、オレンズネロの0.3 mmの場合、芯が太いうえにパイプが外に飛び出そうとする力を持っているのでBくらいの芯の方が楽に筆記できるような気がする。

紙面への引っ掛かりのようなものは皆無で、なめらかに筆記可能だ。ただし、筆記感そのものはオレンズメタルグリップの0.2 mmの方が気持ちがいい。こちらに関して言えば、慣れたせいもあるだろうが、ほぼ完ぺき。

「自動芯出し機構」は非常に素晴らしい。さっきも書いたように、芯自体はボールチャックでがっちりホールドされているので、ペン先がぐらついたり芯がへこんだりするような挙動は一切ない。筆記時にパイプが紙面に触れると少しだけパイプが内部に入り込む。パイプ先端を紙から離す度にパイプは芯を保持したまま元の長さに戻る。このサイクルが筆記時に延々と繰り返される。芯が出てるわぁと感じることなく、淡々と同じコンディションを維持する。挙動はパーフェクト。全く違和感ない。当然、ワンノック後は芯がなくなるまでノックは不要だ。このメカニズムは一度体験する価値がある。

個人的にはオレンズはやはり0.2 mmが本命だと思う。0.3 mmに若干残る違和感は0.2 mmで気にならないくらいになるのではないかと予想している。

とはいえ、オレンズネロ、仕上がりは想像の上を行っており、慣れたらきっとこれ以外のシャープペンシルは使えないのではないかと感じるポテンシャルを秘めている。発売当初は品薄が予想されるけど、これが限定品でなく、定番品として販売され続けることを望む。

 

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