パイロット アクロ500はなぜ短いのか

先日、パイロットのアクロ500を紹介しました。

f:id:digistill:20210224231706j:plain

アクロ300やアクロ1000、アクロドライブはどれも素材が異なるだけで非常によく似た形状です。しかしながら、この500だけ異質なんですね。

ここからはあくまでも私の考察です。

パイロットはエントリーから中堅クラスのアクロインキを使ったスタンダードな単色ボールペンにアクロというテキストをつけてブランディングしているように思います。そんな中、0.3 mmのリフィルを今回リリースしました。アクロボールTシリーズにはサラッと載せましたが、本命はこのアクロ500ではないかと思います。0.3という太さのメイン用途として最も想定されるのは手帳への書き込みです。となると、携帯性の良い小型のボールペンをラインナップに加えることは当然の流れだと思います。海外やマツダの車がそうであるように、ブランド名+数字もしくは記号でいろんなカテゴリをラインナップするの例はあります。アクロ+数字というのはこれまではスタンダードなボールペンの価格ラインナップを意味していましたが、これからはいろんなカテゴリのボールペンがアクロ+数字で出てくる可能性はあるんじゃないかと思います。

ところで、アクロ500の重量は10.5グラムで、アクロ300の重量は10.9グラムと非常によく似ています。筆記時のペンの長さは128 mmで、その時の重心はペン先から65 mm付近にあります。つまり、重心がペンのほぼど真ん中です。一方、アクロ300の重心もペン先からほぼ65 mm付近にあり、アクロ500の重心が高いわけではありません。重量や筆記時の重心位置はほぼアクロ300と同じなんですね。使用感に大きな乖離がないよう設計されたのではないかと感じるほどです。アクロ500は重心がペンのど真ん中にあり、かつ、重量が両端に配分されているので安定感は増しているように感じます。

個人的には和製ジョッターだなと思いますが、ジョッターよりも使い勝手は上かもしれません。もう少し重量感のある金属軸の高級ラインが出てきてもおかしくないですね。その時にはアクロ1500くらいになるんでしょうか。

 

 

連絡はこちらから