なめらか油性ボールペン 頂上対決

代表的な、なめらか油性ボールペンのどれが使いやすいか比べてみました。

ブレンはエマルジョンインクなので厳密には油性ボールペンではありませんが、書き心地の類似性から油性ボールペンの仲間ということにします。

インクに個性はありますが、書き心地の滑らかさという意味では明確な優劣の差はないように思います。重量はブレンが少し重めですが、ほとんど10グラム前後です。これを言ったら元も子もありませんが、どれが優れているかは個人差があると思います。

あえて、私の好みを言うと、グリップはカルムが頭一つ飛び抜けていいです。長くて滑りにくいグリップが優秀です。形状にもクセがなく、自然な感じで使えます。ただし、カルムの最大の欠点はノックボタンが特殊すぎることです。ノック式のボールペンは机や体にポンと押し付けてノックすることもできるので便利なわけですが、カルムのノックボタンは所定の位置を必ず指でスライドさせなければいけません。親指でノックするだけならそれほど困りませんが、利便性が著しく下がります。使い方のバリエーションを制限するようなデザインはデザインとしてはどうかと思います。少なくとも実用品としてのデザインならば、従来の良さを消してはいけなかったと思います。そういう制限の中で存在感をアピールしてほしいところでした。そこが唯一の欠点と言っていいかもしれません。カルムのノックボタンが全体を押せるタイプなら、間違いなくカルムが頂上を制したと思います。

それと優劣つけ難いと感じるのはアクロボールです。持つところを限定するようなところが若干窮屈に感じなくもないですが、使いやすいです。筆跡の黒さが魅力的です。軸デザインはどこを見ても普通。つまり、欠点らしい欠点も見当たりません。普通さを極めた凄味を随所に感じることができます。

ブレンはクリップがほとんど機能しない不完全さがすごく気になります。また、ペン先の見通しが悪いところも要改善です。樹脂口金ということもあり他のペンもそれほどブレが気になることはないため、ブレにくいというだけで優位性は保てないような気がします。

ジェットストリームはアシンメトリーなグリップが好きじゃないです。かつて限定で発売されていたSXN-159は見た目のインパクトはありませんが、好きです。ジェットストリームのスタンダードの軸がこれなら考え方が根本的に変わると思います。

SXN-159

モノグラフライトは0.7がラインナップとしてないことと30円ほど価格が高いのが気になります。ニードルチップのペン先は視認性が高くていいのですが、ちょっと長すぎて不安定に感じます。オートのニードルチップくらいにしておいて欲しかったところ。

上:オート、下:モノグラフライト

また、ニードル部分が比較的太めで先端に向かって尖っている形状も少し狙いがつけにくく感じます。長時間筆記するには少し落ち着かないという印象です。

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