高コスパ プラチナ オ・レーヌシールド(キャンドゥ)

キャンドゥでオ・レーヌシールドを買ってきました。

実は、オ・レーヌプラスの先端構造を観察しようと分解したんですが、戻す際に小さな部品を壊してしまいました。

青い部品は本当は3つ爪があるのですが、一本折れてしまっています。このまま組んでも特に問題なく使えますが、折れない性能は落ちると思います。

そこで部品取りするためにキャンドゥのオ・レーヌシールドを買ってきたわけです。

先端部品は同じようで、外して丸ごと交換できました。

下の写真は入れ替えた後です。

ただし、このままだと口金の形がオリジナルとちょっと違います。

これが嫌な場合は下のような状態まで分解する必要があります。

青い部品はオレンジの部品に爪が入る感じではまりこんでいます。抜けば取れますが、慎重にやらないと折る可能性があります。また、バネも小さいので、無くさないように慎重に作業する必要があります。そんなに難しい構造ではありませんが、必要ないなら、分解することはオススメしません。

せっかくなので比較してみます。

上:オ・レーヌシールド、下:オ・レーヌプラス

オ・レーヌプラスは廃盤になっていて、今は入手するのが難しいかもしれません。オ・レーヌプラスは定価450円のシャープペンシルですが、オ・レーヌシールドは110円で買うことができます。

重量はオ・レーヌプラスが8.9 gで、オ・レーヌシールドが9.0 gでした。意外にもオ・レーヌプラスの方が軽いでした。オ・レーヌプラスは筆記時でペンの長さが157 mmくらいあり、ちょっと長い感じがします。

上から、オ・レーヌシールド、オ・レーヌプラス、ノックペンシル、クルトガKSモデル

比較すると、オ・レーヌシールドも割と長めのシャープペンシルであるのがわかります。内部構造はオ・レーヌプラスとほぼ同じです。外装は100円程度かなという感じですが。成形や組み立ての品質はいいです。基本性能だけ見ればコスパの高いシャープペンシルだと思います。

オ・レーヌを分解するときには、壊したり、部品を無くしても仕方ないという覚悟を決めてからやったほうがいいです。必要ないなら、分解はしないほうがいいです。

新旧ジェットストリームのグリップとクリップの違い

まず、全体を見比べてみましょう。

長さや重量はほぼ同じです。

長さは141 mm

重量は9.6 g

グリップは形状、長さともに全く異なります。

新しいジェットストリームは色も軸色に合わせています。

ジェットストリームは新旧ともに尻軸が斜めにカットされています。

旧型は斜辺の下側にクリップがあり、新型は上側にあります。

筆記具はなんとなくクリップを上にして筆記する習慣があります。そのように持った場合、旧型はクリップが少し邪魔になる位置に配置されていることになります。新型はノックしやすさが向上していると言えます。

クリップの形状は似ていますが、少し異なります。

最大の違いはものを挟んだ時の収まり方です。

下の写真を見ると一目瞭然です。新型はクリップが深くはまり、ノック位置がだいぶ低く固定されるようです。

クリップはペンを使わない状態で使うものなので、極力隠れた位置に配置されるのが合理的です。そういう点で新型はクリップの設計が見直されています。

斜面の上側に配置したことと、クリップの付け根部分の設計を見直した効果が出ています。

uniのクリップは時々おかしなことになっているものがあります。

一例としてユニボールワンPを示します。

クリップ全体の大きさと比較して、クリップとして機能している部分が少ないのはともかく、食い込み量が絶対的に少ないのと、飛び出しが大きすぎます。ねじりバネ機構は好きなのですが、その機構のためにペンとしての性能を少し失っているように思います。

新しいジェットストリームは機能と性能をきちんと考え改善していると思います。

ジェットストリーム Lite touch inc シングルのノックボタンの不思議機構

安価なノック式ボールペンはノックするとボタンが凹んだ状態になるものがあります。ちょっと高めのペンの場合、ノックボタンにバネが仕込まれていて、ノックしてもボタンが飛び出したままです。そうすることで緩くなったノックボタンが筆記時にカチャカチャと動くのを防いでいるんだと思います。

ジェットストリーム Lite touch inc シングルはノックすると下のようになります。

カチャカチャ系の挙動です。

しかし、ペンを逆さまにしてもノックボタンはペンの内部に入ったまま固定されています。

この状態からノックボタンを指で引っ張ると外に出てきます。

初めはノックボタンとボディの隙間を狭めに作って、摩擦が多く発生するようにしているんだと思いました。そのような方式だと、ある程度摩耗するとこの機能が失われてしまう可能性があります。

しかし、どうやらそういう仕組みではないようです。

上の写真の状態から軸のネジを緩めていきます。ある程度緩めるとノックボタンが拘束力を失いストンと落ちてくるのに気がつきました。

あれこれ調べていると、バネの力でリフィルがノックボタンの内部に押しつけられた状態だとノックボタンになんらかの摩擦力が働くような機構が組み込まれているっぽいです。

ノックパーツを引っこ抜いてみました。

ここでサラサクリップのノックパーツと比較してみましょう。

上:ジェットストリーム、下:サラサクリップ

違いは一目瞭然、ジェットストリームの回転子には棒のような構造が追加されています。しかし、従来のジェットストリームの回転子を見ても、同じような突起があることがわかりました。ですから、この棒があることがこの機構の本質ではないようです。

もう少しよく観察してみましょう。

回転子をよく見るとこのような突起がありました。

ここにリフィルの端面を当ててみます。リフィルの中心と回転子の中心を合わせようとすると、リフィル端面が突起の斜面に当たるように設計されています。

そうすると次のような動きが内部で生じるのではないかと推測されます。

  1. リフィルがバネの反力で回転子に押し付けられる。
  2. 小突起にリフィルの端面がぶつかる。
  3. 小突起の斜面に力が加わると、リフィルになんとなく少しだけ回転モーメントが発生する。
  4. すると棒突起がノックボタンに軽く押し付けられることで、ノックボタンが動かなくなる。

このようなメカニズムでノックボタンが固定されているから、リフィルの押し付け力を抜くと、ノックボタンを拘束する力が抜け、結果的に固定力が失われるわけです。

おそらくこういうことだと思います。

クルトガダイブもそうですが、uniにはかなりマニアックな設計者がいるようです。

このようなマニアックな機能は説明してもわかりにくいですから、あえて大々的にアピールしてません。しかし、このような改善を継続すると、よくわからないけど、なんか好きってことに繋がってくるんだと思います。

JETSTREAM Lite touch inkバージョン

飲み会が始まる前に時間つぶしで本通りの多山文具に行ってみると、JETSTREAM Lite touch inkバージョンが売っていたので、全種類買ってきました。

上から、多機能ペン4&1、シングル0.7、シングル0.5です。

重量は多機能ペン4&1が16.6 g、シングル0.7が9.7 g、シングル0.5が9.69 gでした。

シングルは6.5 cmの長いグリップになっていて、ペン先まで全てラバー素材になっています。

多機能ペンはグリップ部分も樹脂製でラバーグリップは実装されていません。

シングルのグリップは上の部分がφ10.8 mmで下に行くと若干太くなっていて一番太い部分が11.2 mmになっています。グリップ表面には大きな凹凸や意匠はありません。旧ジェットストリームシングルグリップよりもかなり洗練されて使いやすくなっていると思いました。

多機能ペンはグリップの上の一番太い部分が13.8 mmで先に行くほど細くなる形状です。この辺を持つかなぁという部分でも13 mmを超えているので若干太く感じます。

樹脂部分はシングルも多機能もシルキーな微細なシボが施されています。ユニボールワンFとかPの仕上げとは若干違います。シングルはグリップがあるので当然滑りにくいですが、多機能ペンは少し滑る感じがします

多機能ペンにはシャープペンシルが実装されていて、ペンのトップ部分を押すとノックができます。かなり便利な機能です。

ペン先のガタつきは皆無ではありませんが、カチャカチャとうるさい感じはどのペンもありません。特にシングルの口金はリフィルとの隙間をギリギリまで詰めているのでほぼガタつきません。

先端を観察すると、ラバー素材を内側まで巻き込んでいるように見えますが、最先端部分は白い樹脂です。写真を見ると、角の部分で少し色が変わっているのがわかると思います。

書き味を比較すると従来のジェットストリームよりも滑らかになっているのがわかります。個人的に0.7はちょっとヌルヌルしすぎていてペン先のコントロールが難しいと感じました。0.5には程よい摩擦感がありますが、カリカリ感は皆無です。例えていうなら、雲の上をふわりと球が転がっているような感じです。ペン先が紙とわずかでも接触すればインクが流れ出す感じがします。実際、旧インクは線を意図的に掠れさせることができますが、ライトタッチインクでは掠れさせるのが難しいくらいです。



ライトタッチインクといっても、ボテは皆無ではありません。

多機能インクの色味は以下の通り。



よく似ていますが、緑が若干濃い感じになっています。色味は旧インクの緑の方が鮮やかで綺麗です。

不思議なもので、ライトタッチインクでしばらく筆記した直後に旧タイプのもので書くと、ガリガリしているように感じます。0.7は元々滑らかなのでそうでもありませんが、0.5は圧倒的に違います。

ライトタッチインクはゲルインクに近いのかなぁと思っていましたが、ゲルインクとは全く別物で、まぁ、例えるとするとジェットストリームです。

ただでさえ評価の高いジェットストリームですが、ライトタッチインクバージョンでさらに確固たる地位を築くのは間違いありません。

最近のペンは普通の人が気が付かないような細かい部分をきめ細やかに改善していると感じます。正直、個人的にはまだまだ100点満点のペンはないと思っていますが、90点を超えるんじゃないかというようなペンがちらほら出てきていると感じます。

今日のペンケース

今日のペンケース。

今日はシンプルです。

上からサラサクリップ3C、サラサナノ0.3、ノックペンシル、そして、フィルムインデックス。

先日、ロフトに行った時、ポストイットのフィルムインデックスを見つけました。682-1-Bという型番だと思います。

シールタイプのインデックスは紙に貼ると取りにくいので、どうしても慎重になります。フィルムインデックスはインデックスっぽい印刷がされたフィルム付箋なので、自由に剥がすことができます。

私は仕事で使うノートにこれをペタペタ貼っています。重なったり、裏向きになっていたり、そういうことは気にしません。要らなくなれば剥がして捨てます。私は行動を意図的にルール化するのが好きじゃないので、こういう気軽さが気に入っています。

余談ですが、最近は紙のノートをあまり使わない人も見かけますが、私は紙じゃないとダメです。もちろん、パソコンも使いますが、思考の軸は紙のノートです。大学では実験ノートに空白を作るなと習いました。これは改ざんなどを防ぐために必要な場合があります。でも、私のノートはかなりスカスカです。あとで書き込みをしたり、メモを付け加えるためです。混沌と整然を繰り返すことで少しずつ理解が深まります。1から順に整然とやるってのがなんにしろ苦手なんだと思います。

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