ケリーが現代的に生まれ変わった「シャープペンシル038W (CDTケリー)」

万年CILケリーというシャープペンシルを3年前に購入しました。

digistill.hatenablog.com

ぺんてるは1960年代に世界で初めてノック式のシャープペンシルを作った会社です。(下のリンク先の漫画を読むと、製図用シャープペンシルのガイドパイプがなぜ4ミリなのかもわかります)

www.pentel.co.jp

万年CILケリーは、1971年にすでに発売されています。当時はケリーとは呼ばれていなかったようですが、基本的には今のものと同じです。ものすごいロングセラーです。

実際に使ってみるとその完成度の高さに驚きます。ただ、あまり使用頻度が高くないのはペンの中ほどのギザギザが何となく古臭いからかもしれません。

今日、出張帰りの新幹線の中で「はてなブックマーク」で「シャープペンシル」と検索してみたところ、CDTケリーがヒットしました。見た瞬間に、これは欲しいと思わせるデザインでした。

www.craftdesigntechnology.co.jp

最も大きな特徴はギザギザの部分。

↓上が通常ケリー、下がCDTケリー

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これはクラフトデザインテクノロジーのトレードパターンである「真田紐」(

爽やかなケリー | 文具ウェブマガジン pen-infoより)というパターンです。

全体も見てみましょう。

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かっこいいです。

ギザギザの部分とカラーリング以外に大きな違いはありません。

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個体差なのか経年変化のせいなのかはよくわかりませんが、CDTケリーの方がノック音が小気味よい感じです。

通常のケリーは定価1500円+税です。CDTケリーは2500円+税です。これを高いとみるか安いとみるかは、カラーリングとギザギザのデザイン違いに1000円の価値を感じるかどうかでしょうね。少なくともわたしはこのケリーなら持ち歩こうと思いました。

CDTの商品は蔦屋書店では取り扱いがありますが、それほど取扱店が多い感じではないと思います。

ぺんてる シャープペン 万年CIL(ケリー) 0.5 HB キャップ式 XP1035AV ブラック
 

 

ぺんてる オレンズ メタルグリップタイプ 0.5

オレンズはオレンズネロ0.2を2本、オレンズネロ0.3を一本、オレンズメタルグリップリミテッド0.2を1本持っています。

オレンズネロは勢いで3本も買ってしまいましたが、あまり使っていません。通常のオレンズに比べ、ガイドパイプの反力が強いため立たせ気味で筆記しないとカスレが若干気になるためです。短時間筆記ならネロである必要はありませんし、長時間筆記になるとカスレのせいで疲れるという感じになってしまいます。慣れが必要なんだと思いますが、慣れるほど使っていません。

メタルグリップの0.2はすごく使いやすいです。芯を出さずに筆記しても違和感は全くありません。ペンとしての完成度も高く、いいと思います。しかし、0.2ミリの芯は、想像以上にガンガン減ります。そのせいで結構頻繁にノックしなくてはいけないので、結果的に長時間使う気にはなりません。

そこでメタルグリップの0.5を購入してきました。

www.pentel.co.jp

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0.5ミリの芯はそう簡単には折れませんが、ちょっと多めに出すと折れることが時々あります。オレンズのガイドパイプは3ミリくらいありますが、3ミリも出して書いたら間違いなく折れるでしょう。パッケージを見ると、「ノック1回3倍書ける」とあります。これはどういうことでしょう。ぺんてるのウェブサイトによるとぺんてるのシャープペンシルはワンノックで0.5ミリの芯が繰り出されるそうです。通常は2回ほどノックして筆記する場合が多いので、1ミリの繰り出し量になります。オレンズは一回のノックで3ミリガイドパイプが繰り出され、それが完全に引っ込むまで筆記できますので、3倍という表現を使っているのでしょう。0.2ミリの芯の断面積は0.5ミリの芯の約1/6です。その分筆記の線幅も狭いので、筆記距離が単純に1/6になるわけではありませんが、感覚的には倍以上の速度で芯が減るようなイメージです。

↓下の写真は上から、オレンズネロ0.3、オレンズメタルグリップ0.2、オレンズメタルグリップ0.5です。

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今回購入したものはリミテッドエディションと色が異なるだけで構成はほぼ同じです。

先ほども書いたようにガイドパイプは3ミリですので、製図用の4ミリほど長くはないです。また、芯を出さずに書くため、芯が出ていない分製図用よりも1~2ミリほどは短いことになります。しかし、ペン先のデザインがかなりすっきりしているため、紙面への視界は良好です。

グリップは横のラインが目立ちますが、細かく見るとサンドブラストを当てたような表面粗し加工が施されています。単純なツルツルの加工面ではないので、見た目以上にグリップ感は良好です。それでいてローレット加工ほど肌あたりが強くないので、痛くなりにくいと思います。

ペン重量は14グラムで程よい重量感がありますが、重すぎるとは感じません。重心位置はグリップの根本付近で理想的です。

今回は全体がシルバーのものを選択しました。シンプルでさりげない感じが長く使えそうです。ぺんてるといえば、SMASHが有名で、わたしも長年使ってきましたが、個人的にはオレンズメタルグリップタイプ0.5の方が普段使いの道具として使いやすいのではないかと思います。

肝心の折れにくさですが、オレンズはまぁ折れないですね。0.2でも折れないですから。折ろうと思えば折れるかもしれませんが、芯が折れる時にはガイドパイプも折れてしまうのではないかと思います。

オレンズネロに違和感がない人はオレンズネロが最強のシャープペンシルになると思いますが、コストパフォーマンスや道具としての違和感のなさでいえばオレンズメタルグリップ0.5は普段使いのシャープペンシルとしてかなりレベルが高いと思います。 

ぺんてる シャープペン オレンズメタルグリップ XPP1005G-Z 0.5 シルバー

ぺんてる シャープペン オレンズメタルグリップ XPP1005G-Z 0.5 シルバー

 

 

好きなシャーペン

気に入っているシャーペンはたくさんありますし、いろんなシャーペンを気分によって使います。ただ、好きなシャーペンと限定するとそれほど多くはないです。

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今、常用しているのはロットリングのラピッドプロ。これに関しては欠点がほぼ見当たりません。長時間筆記するともしかしたら重さが気になる人がいるかもしれませんが、わたしはシャープペンシルでそれほど長期筆記をすることがないので問題を感じていません。

おっと、写真は上から以下の通り。

  • プラチナ プレスマン
  • パイロット S3
  • ロットリング ラピッドプロ
  • プラチナ オレーヌプラス

何が言いたいかというと、今日の夕方レビューしたオレーヌプラスがかなりいいってことです。

細軸にこだわりはないのですが、結果的に比較的細い軸のシャープペンシルが集まりました。

S3は価格、軸の形状、筆記感、すべていいです。何の変哲もない普通のシャーペンとしてこれより優れたものを知りません。使ったことのないシャープペンシルも多いので、すべての製品において、というつもりはないですが。

プレスマンは0.9ミリのロング芯を標準装備し、セーフティスライド機能を実装しています。0.9ミリの芯というとちょっと太すぎる気がするかもしれませんが、実際に使ってみるとそれほど気になるような太さではないです。普通に使えます(書く目的にもよるかもしれませんが)。0.9ミリにセーフティスライドを組み合わせると、芯はちょっとやそっとの力で折れることはないです。わざと折る気がなければまず折れません。専用のロング芯の書き心地の良さも魅力のひとつです。

ラピッドプロは単純にかっこいい。機能に無駄がなく、もうシャーペンはこれ一本でいいなと思わせる風格があります。用途にもよると思いますが、欠点らしい欠点が見当たりません。

オレーヌプラスは夜改めて使ってみて、やはりいいです。若干太めの軸に、適度なグリップ力のラバーグリップ、適切な重心位置、重すぎない重量、クリップ位置の高さ、筆記面の視界の良さ、こだわりつつも控えめのギミック、価格、さりげないデザイン。利点を挙げるとキリがありません。

無人島に持っていくとしたら何を持っていくと答えるとしたら、ラピッドプロ!と答えると思います。しかし、現実的にはそのお金でオレーヌプラスを10本買って持って行ったほうがいいかもしれません。もっと賢い人は、プレスマン一本に大量の替え芯を持っていくかもしれませんが。それより賢い人は、予算を削ってノートを持っていくでしょうね。もっと賢い人は、実際は無人島に行こうとしませんし、行くとしても、文房具のことより真っ先に食料品のことを気にします。

それくらいオレーヌプラスはいいってことです。

プラチナ オ・レーヌ プラス

折れないシャープペンシルとして圧倒的な人気と実力の持ち主はデルガードでしょう。実際使ってみて、その真価がよくわかりました。デルガードやオレンズよりも人気がないのか、オ・レーヌは売り場で比較的地味な存在です。売り場によっては置いていないところもあります。

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オ・レーヌプラスの折れなさを担保する機能のひとつはセーフティスライド機構でしょう。プラチナ プレスマンやロットリング ラピッドプロ、無印良品の最後の1mmまで書けるシャープペンシルなどに同様の機能が実装されています。簡単に言えば、強い力で芯を押すと芯が軸内部に引っ込む機能です。斜め方向の力には弱いものの、通常筆記における筆圧逃がしには十分な機能を発揮します。基本的には芯を出して書くシャープペンシルだと思うのですが、芯がなくなってもパイプスライドして筆記を続けることができます。動作荷重はラピッドプロと同じくらいです。

オ・レーヌプラスが独特なのは、筆記時の折れなさ以外の折れなさも追及している点です。シャープペンシルの内部に収納された芯の振動等によるダメージを少なくしています。詳しくは下のリンクを見てみてください。

プラチナ万年筆ニュースリリース

さらに、残芯0.5ミリまで筆記可能なゼロシン機能も実装しているため芯の無駄が少なくなります。

外観上、特徴的なのはペンの全長が長いことです。15センチを超えます。重心はグリップの上端くらいでバランスがいいです。グリップ部にはスリット状にエラストマーが配置してあり、適度なグリップ感があります。全長が長いこともあり、クリップが手に当たる量は最小です。ペン先の視界も良好で筆記に集中できます。

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かなり複雑なペン先構造ですが、グラつきはありません。

わたしの中ではパイロットのS3やプラチナのプレスマンに並ぶ、あるいは、その上を行くシャープペンシルであると感じました。モノとしての魅力はラピッドプロの方が上ですし、折れない機能はデルガードの方が上、シンプルさではS3の方が上ですが、総合的に完成度や仕上がり感はトップレベルです。

道具というのは個人の感じ方の差が大きいと思うので、わたしは基本的にモノのレコメンドはしません。機能としての派手さがないのと、売りの機能が一般ユーザーにはわかりにくいので、売り方が難しいのかもしれませんが、オ・レーヌ プラスはもっと注目されてもいいシャープペンシルだと思います。しばらく使用頻度を高くして使ってみようと思います。

 

 

プレイカラー2を最近はよく使います

アンダーライン用の文房具としてマルチ8を使っていますが、最近は、プレイカラー2を使うことが多くなってきました。

それまでは色ペンといえばあたりまえのようにボールペンを使っていましたが、最近は、プレイカラー2の書き味が気に入っています。

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この手のペンはいわゆるフェルトペンのイメージがあって、長いこと使っていなかったんですが、プレイカラー2の細字の方は樹脂チップになっていて、使っていても太くなりません。細すぎず太すぎずちょうどいい太さの文字が書けます。ちょうどカクノのMくらいの太さです。

上の写真は、マインドマップを練習しようと意気込んで買ったのでたくさんのペンが並んでいますが、実際に使うのは、赤、青、緑、オレンジの4色です。ただ、発色がいいので、水色やピンク、黄緑も青や赤と同じように使えます。細かいところはあまり気にしていません。黄色はちょっと使い道がないですね。

 プレイカラーKというちょっと細字のものもあるようですが、細いとゲルボールペンと大差がなくなるので、プレイカラー2くらいの細さの方がいいと思います。

ちなみに、太い方はかなり太いので、あまり使うことはないです。

下の写真は6mm罫の無印良品の再生紙ノートです。滲みや裏抜けはないです。

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トンボ鉛筆 水性サインペン プレイカラー2 36色 GCB-013

トンボ鉛筆 水性サインペン プレイカラー2 36色 GCB-013

 

 

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