最近、「知的**」という本がよく目にとまる。こういう本を読むと過去の知識人がどのような工夫をしてきたかわかるのでおもしろい。
知的生活の方法では知的生産の技術のカードの活用を一部否定している。何もかもカード化すると時間がかかりすぎるというのだ。しかし、蔵書を確保する空間に余裕がない場合やプロの研究者として研究を行う場合には有効だとしている。カードは小学生か中学生の頃一度買ったことがあるが、全然違うことに使っていたように思う。つまり、カードで知的生産をするということはまだやったことがない。
自分が日々迷うのが論文の整理だ。論文はpdf化しjabrefで管理しているのだが、十分に活用しているとは言えない。論文を読む時は線を引きながら、空白に重要なことをメモしていくスタイルだ。しかし、論文数が多くなってくると全体を把握することが難しくなってくる。最近はクリアフォルダに動的なラベルを付けて、いくつかの論文を投げ込んで整理している。しかし、困るのはある論文がAという事象にもBという事象にも当てはまる場合だ。ある場合にはAに入っていたり、Bに入っていたりして、うまく取り出せない場合があるのだ。
知的生活の方法の中に資料の分類を人で行うという方法が紹介されていた。これは無意識にやっている場合もあったが、明確に人で分類していることは意識していなかった。そうかそういう手もあるのかと感心した。興味ある研究をしている人は同じような研究を多くしている可能性が多いので、興味ある数多くの論文を人物名で整理するというのは合理的だ。
しかし、科学論文の場合、テーマで整理する必要もあると思う。これは単発の発表や新規参入した研究者の論文にも対応するためだ。こういうことはパソコンが得意だ。つまり、Jabrefを活用すると上のようなことが比較的簡単にできるのだ。
それでも論文の重要なパートやそれに触発された自分のアイディアはノートやメモに書くわけだが、そこでカードの出番なのではないかと思うようになってきた。そこで思ったのが、なんとかGoogleのウェブアプリのようなもので情報を収集できないかということだ。パソコンでは殴り書きの図表は記録しにくいが、テキストは手で書くよりもはるかに早くてきれいだ。問題は閲覧性とハンドリングにコツがいることだ。特にハンドリングはアナログのカードよりも勝手が悪いように思う。いくつかアイディアはあるのだが、どの方法が長期的に破綻しないかなかなか決められずに居る。
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