時期的にも、またCP+が開催されているということもあり、デジカメの新製品ラッシュなのだが、コンパクトカメラにトキメキがあまりない。
何かが足りないというか、多すぎるというか。売れそうなコンパクトカメラを追求すれば追求するほどつまらないカメラになってしまっている、そんな感じだ。このへんで一度コンパクトカメラは解体して、本来カメラってどういうものだったのかを考え、ゼロからスタートしたほうがいいのかもしれない。正直、撮れるだけのカメラなら、iPhoneで十分なのだ。当然、カメラなんて撮れれば十分なんだけど、何がしかの夢というか希望のようなものを感じたい。いやそう言うと大げさだけど、持つことでちょっとなんか気分が良くなる、そんなカメラがいいな。ケータイでもきれいな写真が撮れるこの時代、あえてコンパクトカメラを選びたくなる、そんな製品を期待したい。
そんな中、オリンパスXZ-1はなかなかいい線行っている。F1.8という明るいレンズを搭載しつつも、28mmからの4倍ズームという無難かつ無理のないズームレンズを搭載したバランスに好感を持てる。オリンパスの良心を久々に見た気がした。オリンパスってこんなカメラがまだ作れたのねと、見直した。
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高画質路線でなければ、PENTAXのWG-1がいい。1cmマクロは珍しくなくなってきたが、実際は被写体にそんなに近づくとカメラ自体が影になったりして撮影がしにくい場合が多いだろう。フィールドで使う防水カメラだからこそ、レンズ周りにLEDを仕込むことで本格的なマクロ撮影を可能にしたPENTAXの姿勢を評価したい(W90からLEDは仕込まれているが、WG-1ではLEDが3つから5つに増え、さらに素早い接写が可能な治具も付属している)。ターゲットを絞り、大切なことをまじめに考えたことで魅力が増した。
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FinePix X100は別格だが、欲しい度はナンバーワン。必然的にそうなったとはいえ、外観が少しクラシカルすぎる気がしないではないが。レンズをあえて単焦点にした点がよい。しかも、35mm換算で28mmではなく、35mmというシブさ。あんたが欲しがってるコンパクトカメラってのはこういうことなんじゃないの、とでもいうかのようなフジの意気込みが垣間見える。
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