オレンズ リミテッド 0.2 mm

ここ数年、新型の折れない系のシャープペンシルが市場に出回っているが、まだ一本も持っていない(プレスマン除く)。

オレンズネロの外観と機能が気に入って、注文しているんだけど、今日、市内の書店をぶらぶらしていたら、オレンズのリミテッドエディションを発見した。赤と青の発色がキレイで、ついつい買ってしまった。

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オレンズの折れない仕組みは比較的簡単で、可動式のスリーブが芯を覆った状態で強引に筆記するという方式だ。強引とはいってもスリーブは軽く触れるだけで動くので、文字を書くのに最小限の芯がスリーブの先端から出ているような格好になる。

芯は応力により歪み、その強度の限界を超えると破壊される。片持ち梁の一点荷重の曲げモーメントは距離に比例するので、芯が出ていなければ原理的には曲げモーメントがゼロになる(実際は少し出ているのでゼロではないが)。シンプルで賢い方式といえる。

よって普通のシャープペンシルと違って、芯を出さないで書くことになる。

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はじめはこのような状態。

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ワンノックすると、スリーブが2, 3 mm程飛び出す。

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この状態でいきなり書き始めると、文字が書ける。

わざと芯を出して書くと、0.2 mmの芯はいとも簡単に折れる。しかし、芯を出さずに書くと力を入れても折れない。金属を擦る感じもほとんど感じないし、筆記に違和感は全くない。

0.2 mmというのは細いけど、通常の文字を書くにあたって細すぎると感じることはない。下の三行は、0.2 mm, 0.3 mm, 0.5 mmの芯を片減りするまで筆記し、その状態でグルグルを書いたものだ。

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片減りしたときの面積は芯の直径の二乗に比例するので(片減りしなくても直径の二乗に比例するが)、0.2 mmの接地面積を1とすると、0.3 mmは2.25、0.5 mmは6.25となる。筆跡は一番太い部分のみで書いたとすると直径に比例する。

0.2 mmの芯は片減りしてもそれほど太くならないので、ペンを回さずに筆記しても文字が書きにくくなることはない。クルトガと違ってペン先が沈み込むことはないので、剛性感のあるしっかりとした筆記感だ。

ペンの重量、バランス、グリップのグリップ感、太さ、すべてがバランスよく、片減りせず、芯が折れない。これはこれまでで最強のシャープペンシルといっても過言ではない。

これで芯がオートで出てくるオレンズネロはシャープペンシルのリーサルウエポンとなるかもしれない。

 

 

ステッドラー900 25は補助軸として使うにはもったいない

鉛筆の味に目覚めて、最近は鉛筆ばっかり使っているんだけど、その中でも出動頻度が多いのがステッドラーの900 25だ。

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少し太めのローレットが手になじみすぎてすごく書き心地がいいのだ。また程よい重量があるため、鉛筆の摩擦振動が手に伝わりにくく、なめらかな書き心地でワンランク上の鉛筆のように感じる。鉛筆の保持力は非常に強く、1 cmも差し込めば確実にホールドできる。筆箱に収納するときには鉛筆をさかさまにすればいいので、鉛筆キャップは不要だ。そのうえ消しゴムが実装されているので、消しゴムを持ち歩く必要もない。クリップもあるので胸ポケットに差し込んでおくこともできる。

これはもう鉛筆の最終形態と言っても過言じゃない。

先日も書いたけど、鉛筆とリーガルパッドの組み合わせはすごく相性がいい。リーガルパッドの紙面は適度に粗いので、筆跡が濃く、シャリシャリとした感覚がすごく気持ちがいいのだ。また、黄色に鉛筆の程よい黒が目に優しく、線のあいまいさがむしろ思考を深くしてくれる。消せるという気軽さもむしろ思考を解き放ってくれる。アイディア出しの場合、先がとがった鉛筆よりも程よく丸まった芯のほうが心地がいい。

ところで、昨日予約したオレンズネロの入荷予定日の目安の連絡があった。どうやら入荷するのは間違いなさそうだ。楽しみだなぁ。

ステッドラー ペンシルホルダー  900 25  シルバー

ステッドラー ペンシルホルダー 900 25 シルバー

 

 

オレンズネロ

今日の朝、こういう記事を見た。

digital-camera.jp

0.2 mmの芯が折れにくいシャーペンというものにはあまり興味がなかったんだけど、このデザインには何か心惹かれるものがあった。真っ黒で重そうで無骨で決してスマートなカッコよさはない。ああこれは、あれだ。かつて出会った頃のSMASHだ。

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オレンズネロは折れないだけでなく、自動芯繰り出し機構を実装している。しかも、強気な3000円という値段設定。これはもう買うしかない。

というわけで、近所の書店で0.2 mmのを予約してきた。

「3000円ですけど、いいですか?」

予約した店だけ入荷がまだなんていう若干嫌な予感を感じつつも、その時は0.3 mmを買えばいいんじゃ!と心の中で叫びつつ言った。

「イエス、ノープロブレム」

文房具を予約して買うなんて初めてだし、発売日もよくわからない品物をただ予約だけするってのも初めてだ。ていうか、よく予約受け付けたな。w

まぁ、今すぐ必要なもんじゃないし、気長に待とう。

ちなみに、2倍回転する「クルトガアドバンス」なるものも発売されるらしい。こっちはその辺で見かけるようになってからでいいや。

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木炭で腹痛を治す

タイでいくつか薬をもらったんだけど、その中でおもしろいと思ったのが、これ。

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真っ黒の錠剤でUltracarbon xというらしい。成分はMedicinal Charcoal、メディカル木炭ってところか。活性炭素で腹の中の変なものを吸着するってことだろうか。手で触ると黒い粉が手に付く。

これなら字が書けるんじゃないかと思ってやってみたのが下の写真。ガリガリしていて、筆記感?は全然滑らかじゃない。

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黒い跡は付くけど、字が書けるというレベルではない。こういうの見ると、鉛筆ってよくできてるんだなと思う。

ネットで調べると東南アジアでは腹痛の時によく飲む薬らしい。ドイツ製なので、世界的に飲まれている薬なのかもしれない。自分は初めて見た。

海外に行くときには下痢止めの薬は念のために持っていくんだけど、今回持って行ったのは全く持って効き目がなかった。次に行くときには薬、変えよう。

モノへの執着を捨てることができるか

横幅150 cmの自作の机を使っている。身の回りはスッキリとした方がいいんだろうけど、どうしても本が両サイドに積みあがり、文房具が散乱する。

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断捨離という言葉があるが、自分は興味があるモノはとりあえず一度は手にしてみた方がいいと思っている。せっかくいいモノがあるのにそれを知らないのはもったいないと思うからだ。本と同じようにモノにも人の知恵があり、思いがこもっている。モノを手にするというのはそういう情報や思いに触れることである。

色んなモノを知ることで自分に本当に必要なものが見えてくる。不思議なもので、モノに触れる機会を増やすことでシンプルな方向に少しずつ収束していっているような感覚が出てくるのだ。

モノや情報にあふれている今、モノを知らずに過ごすことは不可能だ。知っているのに知らないふりをするのは不自然だし、ストレスを感じるのではないか。一度は煩悩に身を任せ、知識を増やし、自己を確立し、世の中とはどういうものか、自分とは何なのかをある程度知ることが必要だ。そういうプロセスを経なければ、本質的なモノへの執着というのはなくならないのではないかと思う。

ちなみに、自分はモノが好きだし、色んなモノを目にして手にしたいと思う。一度手に入れたものには愛着もある。しかし、収集癖はないし、モノに執着することもあまりない。実用品として自分の役に立つ最低限度のモノを選ぶために、色んなモノを知っておきたいというだけのことだ。

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