フェルマーの最終定理

昨日の夜、以前読んだ「フェルマーの最終定理」を手に取り、少し読んでみたら、おもしろくて本格的に読み始めてしまった。

ピタゴラスの定理、あるいは三平方の定理はおそらく数学が苦手な人でもなんとなく知っているだろう。

直角三角形において、斜辺の二乗は他の二辺の二乗の和に等しい。

数式で表すと

x^2 + y^2 = z^2。

しかし、x^n + y^n = z^nにおいて、nが3以上になると、この式が成立するような自然数x, y, zが存在しない。これがフェルマーの最終定理だ。300年以上前のこの仮説の証明にいろんな人が取り組んだが、証明できた人はいなかった。

1993年、イギリスのアンドリュー・ワイルズがこの証明に終止符をうった。

問題の意味は中学生でも理解できるが、これを証明するためには現代数学の叡智を集結させる必要があるのだという。これを証明するまでの数学者の苦悩や悲喜こもごもがこの本で紹介されている。

物語の中に出てくるちょっとした数学的な豆知識などもおもしろい。

例えば、完全数。これは約数の合計が自身と等しい数で、例えば、6がそれに相当する。

6の約数:1, 2, 3

その合計は1+2+3=6

これが完全数だ。完全数の約数は連続する自然数であるのも特徴である。

また、ユークリッドが完全数と2の冪数の関係を見出した。

つまり、6 = 2^1 * (2^2 -1)。

おもしろい。

この手の話題が好きな人は一気に引きこまれ、読んでしまうと思う。

フェルマーの最終定理 (新潮文庫)

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