今日発売のEL-501Tを早速手に入れました。新商品サイクルの長い関数電卓を発売日に手に入れるのは初めてです。
EL-501Tはいわゆる標準入力式の関数電卓です。数式通りに入力するタイプの高機能な関数電卓ではないです。微分積分とかはできません。標準入力の関数電卓は慣れるまでにちょっととっつきにくい感じがしますが、日常的なちょっとした計算を行うだけなら、ほとんど差はないです。むしろ、私が普段最も多く手に取るのは標準入力式のEL-501Jです。
その後継機種に当たるのが今回購入したEL-501Tです。
取説は標準電卓によくあるペラ1枚タイプです。
液晶は大型になり、すごく見やすくなりました。液晶周りにテーパーが付けてあるので、実際よりも大きく感じます。
ケースはこんな感じ。
EL-501Jを横に並べるとこんな感じです。
重量はEL-501Tが95 g、EL-501Jが101 gでした。
縦方向はEL-501Tが短いですが、幅広で厚くなっています。全体的にコロッとした印象になりました。
キーやベース面は艶消しになり、落ち着いていて、高級感が高まりました。
メインキーは少し小さく、キーピッチも狭くなっているように感じます。
計測してみると、
EL-501Tのメインキーの大きさは縦9.1x横10.5、キーピッチは縦3.6x横2.4でした。
EL-501Jのメインキーの大きさは縦7.8x横11.4、キーピッチは縦3.5x横2.7でした。
キーの面積はEL-501Tの方が大きいです(EL-501T:95.55 mm^2、EL-501J:88.92 mm^2)
また、キーの縦横の幅にキーピッチを足して、それぞれ面積を比べるとこれもEL-501Tの方が大きくなっています。
キーの打鍵感は上位機種のものに近く、すごくいい感じになりました。
キー配列もより洗練された感じになっていて、使用感はすごくいいです。
以前のブログにも書きましたが、EL-501TはLR1130×1個で5000時間駆動になりました。EL-501JはLR1130×2個で1800時間です。電池1個あたりの駆動時間はおおよそ5.5倍になっていて、非常に省電力設計になっています。
と、ここまでは良かったんですが、この駆動時間にはどうやらからくりがあるようで、どうやら計算速度が遅いです。積分ができる計算機なら、ちょっと負担の大きい計算をさせて、ベンチマークを取ることができますが、EL-501Tの遅さはそういう高度な計算をしなくても、明らかです。
下の動画を見れば、どういうことがわかると思います。
意図的に遅くキーを押しているわけじゃありません。
標準関数電卓の良さは、打鍵数が少なくて済み、簡単な計算がサクサクできるところにあります。しかしながら、EL-501Tからはその軽快感が失われてしまっています。
三角関数やルートの計算は明らかにワンテンポ遅れる感じがわかります。もちろん、実用性を失うほどの遅さではないですが、ちょっと残念なポイントでした。四則演算の実行速度は遜色がないので、内部プログラムの変更などで改良されることを期待したいです。
ただ、うれしいポイントもいくつかありました。
そのひとつが、電源ONキーの裏からSTAT(統計計算)モードが消えたことです。ONキーはC(クリア)キーを兼ねていますが、そのために、よく誤動作をしていました。というのが、2ndFを押したあと、あ、やっぱり違う・・・という時、とっさにON/Cキーを押してしまうことがあります。しかし、2ndFキーを押したあと、ON/Cキーを叩くと、裏のSTATモードが意図せず起動してしまいます。STATモードを抜けるにはもう一度2ndFキーを押して、ON/Cキーを押す必要があり、微妙に面倒です。EL-501Jは2ndFキーを押して、ON/Cキーを押すと、電源オフになります。再び動作に復帰するにはそのままON/Cキーを押すだけなので、STATモードに入るよりも面倒くさくないです。
キーと液晶が近く、液晶自体が大きいので、視認性は格段に向上しました。また、3桁ずつの位取り表示があるので、入力時の桁数も把握しやすいです。また、指数表示もわかりやすく改善されています。
総合的に見れば、標準関数電卓の中ではダントツの仕上がりになっていると思います。平方根や三角関数の計算だけがなぜか遅いのだけが残念です。