アサヒカメラ

アサヒカメラの今月号に「スローデジタルのすすめ」という特集があった。ちょっと立ち読みしただけなので、詳しい内容までは読めなかったが、E-P1の発売と連動したような内容が多かったかな。E-P1は広告費に相当金をかけているのか、あちらこちらで気の利いたイベントをしているようだし、雑誌などで取り上げられる頻度も高いように思う。なんか社運をかけているといってもいいくらいの気合いがみなぎっているのがよくわかる。
その特集の中で大西みつぐ氏が一眼レフに35mmだけを付けて散歩するという企画があった。カメラはニコンだったが、ちょうど自分がK-7にDA35を付けているのと焦点距離的には全く同じだなと思った。
自分もスローデジタル的考え方には共感する。K-7を買っておいていうのもなんだが、写真を撮るのに必ずしも最新鋭だったり、ハイエンドなカメラは必要ない。むしろそういう最新で高性能なカメラは機能過多で、でかいのが多い。自分がK-7を選んだのは、動画機能だったり、連写機能だったりそういう機能ではない。まず、ボディがかっこいいこと、作りがしっかりしていること、小さいこと、ゴミ対策がなされていること、ファインダーがいいこと。そういうデジカメは少ない。贅沢をいえば、ボディ内手ぶれ補正とバリアングルモニタとコンパクトカメラ並みのライブビュー時のAF速度があれば完璧だ(K-7はバリアングルではないし、ライブビュー時のAFは遅い)。そういうカメラとしての足腰がしっかりとしていれば、性能的にはニコンD40くらいで全く問題がない。そういうカメラに単焦点を装着して、散歩してお気に入りの景色を切り取るーそんなスタイルが自分の趣味としてのカメラの理想だ。
E-P1はいい線まで行っているが、あと一歩といった感じ。EVFの実装とレンズが充実してくればだいぶいいカメラに育つのではないかと思う。でも、なんだかんだいっても、現時点で無難なのは一眼レフ方式なんじゃないかなとは思う。様々なレンズを装着して、なおかつ光学式で写真になる像が確認できる方式はこれ以外にあり得ないからだ。ペンタプリズムを実装せずにそれと同様(もしくはある意味それ以上)の機能を実装しようとすれば、EVF以外に選択肢はない。背面液晶はあくまでも補助的なものだと自分は考えている。なぜなら、晴天時の屋外ではやはりどんな性能のよい液晶でも視認性は落ちるし、落ちるがために、写真の仕上がりが予想以上に悪く見えてしまって、余計な補正をかけて失敗してしまう。自分の場合、屋外では液晶が暗く見えるため、+補正をかけて、露光過多で失敗するパターンが多い。そういう無用の気を使うぐらいならば、EVFをのぞき込んだ方がいくぶんましだ。それに、穴の中をのぞき込むという行為は、どこか官能的なものだ。

連絡はこちらから