今日、福山の方に行く用事があったので、「うさぎや」という文房具屋に行ってきました。
子供用から万年筆まで取り揃えているような町の文房具屋をでかくしたような大型の文房具店でした。緑色のプレラが売っていたので、オエステ会に賛同している文房具店のようです。
ロットリングのラピッドプロなども自由に試せる状態で売っているのは初めてみました。
まず目についたのは、オリジナルのインク。
セーラーのインクのようですが、自由に試筆ができるように多数の小型のボトルの脇に、高級筆記用紙数種類とつけペン用のカクノが置いてありました。時間をかけていろいろ試してみたのですが、ホントにいい色が多いでした。10ミリリットルのタミヤの容器に入ったインクが500円で売っていたので、青系で一番気に入った瀬戸内マリンブルーを購入しました。
鮮やかな濃い青に少し緑が入ったような夏の瀬戸内海を思わせるようなさわやかで鮮やかな色です。
ショーケース内には国内の有名ブランドだけでなく、モンブランやペリカンも一通り取り揃えてありました。パイロットでもカスタム漆、845にカスタム743からカスタム74までほとんどそろえてありました。
そして、その中になんとTWSBIがあったのです。少し高めの値段設定ですが、ダイアモンド580(以下、580)、ダイアモンド580AL(以下、580AL)、ミニ、ミニAL、エコがそろっており、色もいろいろありました。Mがあったら買おうと思い、聞いてみたところ、580ALのターコイズとミニのニブがMでした。ターコイズはブルー系のインクによく合いそうだったので、迷わず買ってしまいました。ここはちゃんと試筆もさせてくれるので安心して買うことができます。
ミニに興味があったのですが、ミニは全長が短いためキャップをポストすることが前提の万年筆になります。TWSBIのキャップは重いので、キャップを尻軸にポストするとかなりリアヘビーになり、ペンバランスが悪いと感じました。
下の写真は上が580で下が580ALです。
重量は8割ほどインクが入ったい状態で580が28.9グラム、580ALが32.4グラムでした。乾燥重量はわからないのですが、3~4グラムほど580ALの方が重いんだと思います。580を使っていた時には、これはこれでベストバランスと思っていましたが、580くらいの太さだと580AL程度の重さの方がペンの太さと重量のバランスがいいかもしれません。ちなみに、重心の位置はどちらもほぼ同じでした。キャップをしない状態で、ちょうどピストンのすぐ下あたりになります。
細部を少し観察してみましょう。
次にペンポイントの形状。
↓M
↓F
MとFではペンポイントの形状がこんな感じで異なります。
次に筆記線を示します。
紙はロディアで、万年筆は、以下の通り。
- 580AL M インク:色彩雫 紺碧
- PILOT ボーテックス インク:色彩雫 紺碧
- 580 F インク:色彩雫 山栗
はじめ、580ALには買ったばかりの「瀬戸内マリンブルー」を入れたのですが、どうもフローが悪く、書き出しが渋い感じだったので、色彩雫の紺碧に入れ替えました。TWSBIにはパイロットのフローのいいインクが相性がいいように思います。580ALのMはパイロットのMよりも若干太めの線になるようですが、通常筆記用としては最適と感じます。意外と太くないなというのが感想です。台湾で試したMがかなり太かったので、試筆したときにはFと変わらないかなと思ったくらいです。しかし、ペンポイントの形状も全く違いますし、比較するとFはFらしく、MはMらしいということが明らかになりました。
書き心地はさすがTWSBI。ざらつきや引っ掛かりは皆無で、購入直後からなめらかな書き味が楽しめます。ニブはステンレススチールですが、大型で適度なしなりがあるため線のバリエーションも楽しめます。書き味だけなら、パイロットのカクノでも同様の完成度の高さは感じられます。しかし、TWSBIは軸の重量感、バランス、大型ニブのしなやかさなどがあるため、どこか堂々とした大らかさのようなものを感じることができます。
店員さんに聞くと、最近、TWSBIの人気が高いらしく結構売れるらしいです。
TWSBI、すばらしい。