油性ボールペンの悪い特徴のひとつにペン先のインク溜まりがあります。いわゆる、ダマとかボテとかいうやつです。先日、S20を購入した際、アクロインキはボテが出やすいと書きました。しかしながら、いろいろ確認しているうちに油性ボールペンのインク溜まりは書く条件によって変化するということに気がつきました。
三菱鉛筆のウェブサイト(参考リンク)に参考になるようなことが書いてありました。
ここでは以下の4点をインク溜まりの原因として上げていました。
- 筆圧が弱い場合 や 筆記する紙が薄い場合
- 直線を引く場合
- ペンを寝かせて書く場合
- ゆっくりと筆記する場合
ボテができるメカニズムは簡単です。油性ボールペンでは回転するボールがリフィル内からインクを引き出しながら、紙にインクを付着させますが、紙に付着できなかったインクは再びリフィル内に引き込まれます。その際、引き込まれるインクが多すぎるとインクがペン先の端面に溜まってきます。溜まったインクがある程度溜まると、紙にボテが発生するわけです。
インクが100%紙に転写されればボテは出ないわけですから、上の4つは合理的です。言い換えると、
1 ボールと紙の接触面積を増やすためには、紙の厚みを増やすこと、下敷きを使うこと、ある程度高い筆圧で筆記することなどが考えられす。
2 一定方向にペンを動かすとインクの溜まりが育ってしまうので、あらゆる方向に筆記することが好ましいです。
3 ペンを寝かせてしまうと、これまたボールと紙の接触面積が減る原因となります。
4 ゆっくり書きすぎても余計なインクが引き出される可能性が出てきます。
1に関連しますが、紙の質でボテの出方は変わります。手持ちの紙で比較的安定して書けたのは普通のキャンパスノートでした。キャンパスハイグレードのウェブページにキャンパスノートと筆記具との相性一覧があり、普通のキャンパスノートは油性ボールペンとの相性が良いと書いてあります(参考リンク)。
これに加え、インクの製造年月日も関係あるのではないかと考えました。新しいインクを手に入れるため、ヨドバシカメラの通販でリフィルを取り寄せてみました。
パイロットのリフィルには製造年月日が書いてあります(参考リンク)。上の写真を見ると、このリフィルは2022年の1月に製造されたものです。比較的新しいものが入手できました。
比較してみると、古いインクよりもボテが出にくいと感じました。もちろん、筆記角度を小さくして筆圧軽めで線を引っ張るような書き方をするとボテは出ます。
パイロットのウェブサイトによると(参考リンク)、油性インクの使用期限は3年が目安らしいので、書き味がおかしいと感じたらリフィルを新しくしてみるといいかもしれません。
参考リンク
キャンパスハイグレード - 文具紹介 - コクヨ ステーショナリー
替芯の製造年月はどこを確認すればわかりますか? | よくあるご質問 | PILOT
https://www.pilot.co.jp/support/6997817f2ac2aae4e1d4cab62bb89e45ae71b829.pdf