ここ数日、S20を使っていて、アクロインクの黒々としたヌラヌラのインクが気に入りました。
特に目的もなくロフトに入り、ボールペンコーナーを見ていたら、パイロットのクーペが目につきました。これまで特に気にしたこともないボールペンでしたが、手にした瞬間、スッと手におさまる感覚が新鮮でした。
口金とリフィルのガタつきを調べてみると、ガタつきをほとんど感じない仕上がりになっていました。ノック式なので隙間はありますが、リフィルが根本でしっかりと固定されている感じです。
ブラック、メタリックレッド、メタリックブルー、パールホワイト、シャンパンゴールドの5色展開していますが、私が購入したのはメタリックブルーという色です。
ノック時の全長は約145 mm、重量は25 gです。重心位置はこの辺りです。
若干重めのペンですが、比較的重心が低いので安定感があります。
グリップにある点々は塗装みたいな感じでちょっとだけ盛り上がっています。これ自体にグリップ感があるとは思えませんが、アクセントになっていて、触り心地がいいです。
キャップレス絣の仕上げにちょっと似ています。
クーペのグリップは直径φ10 mmからφ11 mmくらいになっています。
ペンのグリップは10 mm前後が好きなのでちょうどいい感じです。
私はそれほど衝動買いをしませんし、物を買うときはペン一本でもかなり調査して、納得してから買います。しかしながら、クーペに関しては、見てから買う決断をするまでにほとんど時間はかかりませんでした。細かく分析してみると、そう思うだけの要素が揃っていると思います。
ちょっとオプトに似ているなと思って並べてみたところ、軸のラインがそっくりです。しかしながら、オプトの方が全体的に太めです。重量もオプトの方が9.2 g軽く、15.8 gです。。
ペン先とクリップを観察してみましょう。
ペン先は特別高級感はありませんが、精度良く作られています。
クリップの張力は適切で、形もいいです。ノックボタンはノックしても張力が働くタイプなので、ノックしてもガタガタと動きません。クリップ付近にリング状の装飾が施してあり、いいアクセントになっています。
控えめのロゴがなんとなくレトロでかわいらしいです。
リフィルはBRFN-10F(アクロインキ)です。S20と同じです。
筆記時にペンを振っても部品が動く音が全くしません。ペン先のガタつきもほぼ皆無なのでアクロインキの滑らかさがよくわかり、上質な筆記感を味わえます。
高級感があるとかそういう意味ではなく、設計が合理的で隙がありません。ここまで完成度が高いペンはありそうで、なかなかないです。名作といってもいいと思います。なんといっても驚きはこのクオリティが1000円程で手に入るってことです。
同価格帯のアクロ1000と比べるとスタイリッシュさに欠けるので目立ちにくいペンだと思いますが、重量バランス含め、実用的なデザインが素晴らしいです。