8年間キャップレスを使うとどのように変化するか

私のキャップレスは絣のFですが、購入したのが2015年の3月20日ですので、おおよそ使い始めてから8年が経過しました。

購入時のブログ記事がこれです。

stationarylab.com

絣模様をデジカメで撮ったのをよく覚えています。

キャップレスは一番好きな万年筆と言っていいです。購入した当初から書きやすく、今でもその印象は変わりません。気に入りすぎて持ち歩くことはほぼないです。

8年間、カートリッジインクしか使っていません。最初はブルーを使っていましたが、最近、ブルーブラックに変えました。洗浄は基本的にせず、これまでに洗浄したのは数回です。使用頻度は高くないですが、インクを抜いたこともドライアップさせたこともないので、定期的には使用しています。

キャップレスはノック式の万年筆ですが、乾燥しやすいことはないです。数週間放置しても書き出しで掠れたことは一度もありません。また、小さなニブがちょこんと出ているだけなので万年筆らしい書き味じゃないんじゃないかと思っていましたが、全くそんなことはありませんでした。前提として、私は万年筆を故意にしならせて書くことはないです。私が万年筆らしさを感じるのは筆記時にペンポイントが紙に触れた瞬間の衝撃力の小ささです。万年筆で書く場合、ボールペンやシャープペンシルとはペン先が紙面に触れた時の音が全く違うことから衝撃ちの小ささが理解できます。その度合いは万年筆によって差があります。ペン先がわずかにしなることによって、衝撃的に発生する応力を時間的に分散させ、結果として応力のピーク値を下げることになります。これが万年筆の書き味の柔らかさの本質だと思っています。筆圧をかけてペン先を開きながら書くのは、この直後からの話です。私はそこに興味はありません。

さて、現在のキャップレスの状態を観察してみましょう。

まず、パイロットの万年筆の優秀な点は金属部品の品質が良いことです。他社の万年筆は1万円以上するものでも長期間使うとメッキが曇ったり剥がれたりするものがありますが、パイロットの万年筆は安価なものでもそのような変化をするものはありません。少なくとも私が持っているペンに関してはそういえます。もちろん、使用に伴う傷は付きます。傷に関しては使い方によると思います。私の場合、最初にも書きましたが、持ち歩きはほとんどしません。持ち歩いたとしても、ペン挿しがあるようなペンケースでしか持ち歩きません。ただし、自宅でのペンの収納は他のペンとガチャガチャと入れていますので、取り出し立ちする際に傷がつくんだと思います。

特に塗装が優秀で、剥離やすり減りは皆無と言ってよく、目立つような傷も見当たりません。

ただし、あくまでも私の使い方でという条件付きです。宝物を扱うような扱いはしませんが、ことさら乱暴に扱うこともありません。基本的には丁寧に取り回します。

経年劣化して交換が必要になるかもしれない部分のひとつに軸と軸の接触部分にあるOリングがあります。ここは開け閉めする際に摩擦しますし、ゴムなどの劣化もあると思います。私はこの部分には少しだけグリスを塗布しています。

ノックの感じやシャッターの気密性に関しては今のところ変化を感じていません。

このキャップレスは壊れるまで使うことになると思いますが、その時はまたキャップレスを買うと思います。

ちなみに、キャップレスにはニブが18Kの金ペンと特殊合金のものがありますが、私が使っているのは18Kのものです。特殊合金のものは使ったことがありませんので、どんな書き味なのかは知りません。

 

 

連絡はこちらから