シンワ プラノギス ポッケ 70 mm

文房具のグリップの太さなどを計測するのにはノギスが便利です。金属製のノギスも持っていますが、プラスチックや塗装を傷つける可能性があるので、今は、ミドリのスライドルーラーという簡易的なノギスを使っています。目的は果たせるのでずっと使ってきましたが、最近、スライドのプラスチックにヒビが入り、いつ壊れてもおかしくない感じになってきたので、新しいプラノギスを買ってきました。

シンワのプラノギス ポッケ 70mmです。

今使っているスライドルーラーと並べるとこんな感じです。重量は7 gしかありません。

スライドルーラーは基本的には物差しであって、ノギスっぽくも使えますよという道具です。

一般的にノギスはモノの厚さやパイプの太さを計測するモノですが、上の写真の上の方にある部分を使うと内径などを計測することもできます。

さらに、下の写真にあるデップスバーを使うと、穴の深さや段差を計測することも可能です。

ノギスは1mmの1/10までの精度で計測が可能です。

また同じ画像を載せます。

上の画像を見ると、メインのメモリの他に下に小さなメモリがありますが、これをバーニヤと言います。バーニヤのゼロのところを読み取ると、幅が6 mmとちょっとであることがわかります。残りのちょっとはどう読み取るかというと、バーニヤと上の大きなメモリがピッタリあっている部分を探します。上の写真の場合だと、バーニヤの2と書いてある部分と10 mmの線が重なっているのが読み取れます。どこと重なっているかはどうでもよくて、バーニヤの2がピッタリ合っていることだけ読み取ればいいです。バーニヤの2が重なった場合、あとちょっとは0.2 mmということになります。よって、上の読み取り値は6.2 mmということになります。

前も説明したかもしれませんが、なんでこんなことが言えるのかを少し説明します。

まず、ノギスを完全に閉じた時の様子を観察してみます。

すると、こんな感じになっているのがわかりますか?

バーニヤの10のメモリはメインのメモリの19 mmのところにあります。

つまり、バーニヤ1メモリの長さは1.9 mmというわけです。

その状態をイラストで描くとこんな感じになっています。

それぞれのバーニヤの長さがどうなっているか表にまとめてみます。

上の表を見ると、バーニヤの1, 2, 3, 4・・・・がメインのメモリの2, 4, 6, 8・・・のメモリに0.1, 0.2, 0.3, 0.4, ・・・ずつ足りていないという関係がわかります。この関係を考えると、バーニヤの0のメモリを0.1 mmだけ右にずらすとバーニヤの1のメモリが主メモリの2のところに一致することになります。つまり、バーニヤの1が主メモリと一致する場所はバーニヤの0が0.1 mmだけずれているとも言い換えられます。

これがバーニヤの原理です。

実際に使ってみると、黒に白いメモリなので見やすいです。また、軽くてものに傷をつけなさそうなのもいいですね。ただ、70 mmは小さすぎました。持ち運んだり、引き出しの中で邪魔になりにくいというメリットはありますが、頻繁に使うなら1サイズ大きい100 mmの方が使いやすいと思います。

ちなみに、2000円ちょい出せば、シンワのデジタルノギスを買うこともできます。デジタルノギスは頻繁に物を計測する場合には便利だと思いますが、個人的にはたまにしか使わないならデジタルである必要はないかなと思います。むしろ、デップスバーがないとか、電池代がかかるとか、デメリットが気になります。

ちなみにプラスチックは熱膨張係数が大きく、プラ部分は所詮射出成形品なので、デジタルだからといって精度が高いわけではありません。

 

 

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