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ZOOM707の書き心地

文房具

ペンと一言で言っても、万年筆、水性ボールペン、水性ペン、ゲルボールペン、新油性ボールペン、油性ボールペンなど、様々なペンが存在する。

ペンはなにがしかの線を書くものなので、線が書けることが最も重要な性能だ。しかし、文字を書いたり、絵を描いたりする作業は知的活動を伴うので、感覚が鋭くなっているように思う。それだけに、ペンから伝わるわずかな情報がすごく大きく感じられる。

それぞれ、ペンを持った時のバランス、ペンと紙との接触感・摩擦感、ペン先の弾性、インクの出方、インクの匂い、筆記時の振動、線の幅、線の色の濃さ等々が違う。ペンのデザインや色、価格、どこでどのように手に入れたものか等も入れたら無限の組み合わせが存在する。また、同じカテゴリのペンであっても大きく異なる。五感のうち味以外のすべての感覚を使う。

自分にとってのペンは工芸品ではなく、道具である。道具は目的を果たし、なおかつ丈夫なものでなくてはならないというのが信念だ。ただし、丈夫さは経済性、入手性などとも関連する。つまり、壊れても(あるいは失われても)安くて買いやすければそれでいいという道具があってもいい。例えば、鉛筆などがその例だ。環境的な観点から言えば、繰り返し使える方が望ましい。

ZOOM707にはBR-VSというリフィルが使われている。いわゆる典型的な旧油性タイプだが、紙との間に程よい摩擦があり、インクのボテが少なく安定した線が引ける。低筆圧でもインクの出はいい。軽快でさわやかな書き味とでもいうのだろうか。改めて他の筆記具をいろいろ試してみたんだけど、油性ボールペンというのはほとんど筆圧をかけなくても筆記できる筆記具なんだと再認識した。.e-ballペンがあったので、それと比べてみたけど、ZOOM707のBR-VSはボテが少なく、サラッとした摩擦感があり心地がいい。ZOOM707の細い軸から受ける印象もあると思うが、軸まで考慮して、ボールペンとしての完成度は高い。ZOOM707は不思議な魅力のあるボールペンだ。

ペンの筆圧と線の濃度の関係を感覚的にまとめてみた。描きながら迷う点もあったが、今のところこんな解釈ということで。

P1080382.JPG

まず、万年筆。これは紙に接地した瞬間からいきなりフルパワーだ。線の太さは筆圧を高くすれば太くなる。

シャープペンは紙に接地すれば線は書ける。ある程度の濃度を出すには一定の力が必要だ。線の太さも関連しているが、感覚的にはそれも含めて濃度感覚とした。

ゲルは筆圧が低すぎると書けない。ペンの自重だけで紙の上をなぞっても時々インクのスポットは付くものの書けるというレベルではない。ただし、書くという行為を伴う筆圧になれば十分な濃度で線が書ける。

新油性は立ち上がりが早くかなり早い段階でフル濃度が出るが、万年筆やゲルよりも最終的な濃度は若干低い。

旧油性は筆圧をかけなくても筆記自体は可能だ。最終的な濃度は新油性よりも低い感じがある。しかし、筆圧に対する線の濃度の勾配が低いため、表現力という観点から見ると表現力が高いともいえる。

ところで、ZOOM707だけど、ペンを繰り出す際の音は落ち着いてきた。というか、慣れたのかもしれない。しかし、ペンを繰り出すときに、球を捻りすぎると、バネの弾力で少しだけ押し戻される感じがある。それはそれでいいんだけど、力が強すぎると飛び出した状態でロックされる。完全なロックではなく、ちょいと戻そうとすると、ビョンと戻るような感じだったり、一瞬ロックして戻るようなの中途半端なロックだ。一瞬ロックして自動的に戻る場合に、カチャッと音がするのが気持ち悪い。これは仕様ではなく、意図せぬ動作だと思う。これが個体差によるものなのかどうかはよくわからない。実用上は問題ないが、ちょっと気になる。

少し調べてみたら、このような記述があった。

ペン先を出すために捻る部分は、柔らかいラバー状のジャバラになっている。軽い力で捻ることができるが、逆に力を入れ過ぎてしまうと若干飛び出してしまうので注意が必要だろう。

スリムなボールペンで軽やかに書く「トンボ鉛筆 油性ボールペン ZOOM 707」 - おやこでポレポレ《文房具好きブログ》

 おそらくこれが先ほど書いた「球を捻りすぎると、バネの弾力で少しだけ押し戻される感じ」に相当するんだと思う。ただ、力を入れたときにその状態でロックするのかどうかはよくわからない。

 

トンボ鉛筆 油性ボールペン ZOOM 707 30周年 BC-ZSL05

トンボ鉛筆 油性ボールペン ZOOM 707 30周年 BC-ZSL05