【関数電卓】標準関数電卓で時間計算をしてみる

EL-501Tをネットで注文しました。

機能一覧ですが、ここにありました。

https://jp.sharp/calc/examine/function/

機能追加のほとんどはひとつ前のブログに書いた通りでしたが、ひとつだけ足りていない機能がありました。

「統計データの表形式入力」という機能が追加されていました。

いくつかの数値の合計を出したりするとき、私は関数電卓の1変数統計モードを使います。打ち間違いがないかのチェックが入力後にできるからです。また、標準偏差などもすぐに計算できるのもポイントです。もちろん、エクセルが使える環境があればエクセルでも良いでしょうが、いちいち、表計算ソフトを立ち上げるまでもない場合などは関数電卓が便利です。

標準関数電卓にも統計モードがありますが、EL-501Jは数値の訂正が直感的にわかりにくいという欠点があります。7セグメント表示でどのように表形式入力を実装しているのかわかりませんが、少しでも使いやすくなっているとありがたいです。

さて、電卓の中には時間計算ができるものがありますが、EL-501Jも時間計算ができます。

まず、時間差を求めてみましょう。

 

【問】13:45から16:19分の時間差は何時間何分か?

切りの悪い数字の時間計算は意外と難しいです。自分は暗算が苦手なので、このパターンだと、14時から16時までは2時間だから、それに15分と19分を足して、2時間34分と計算すると思います。

【答】

これを標準関数電卓で計算すると、次のようなキー入力になります。

[1][6][.][1][9][→DEG]-[1][3][.][4][5][→DEG][=]

Ans.1: 2.566666667

続いて、[→DMS](キー入力は[2ndF][→DEG])

Ans.2: 2.340000

【解説】

[→DEG]キーは、少数入力された数字を時間に変換します(60進数から10進数への変換)。

16.1900は[→DEG]を押した瞬間に16°39'00"00と解釈され、「16.31666667時間」と変換されます。13.45も同様にして「13.75時間」になります。16.31666667-13.75を計算するので、Ans1は2.566666667時間となります。

60進数を16.1900などと入力できるのは、紛らわしい感じもしますが、これを数式通りの関数電卓を使うと度分秒キーをその都度押さなくてはいけないので、無駄な動きとキー入力が増え、面倒です。16時19分を16.19と入力し、[→DEG]で一気に10進数に変換できるのは、標準関数電卓のメリットです。

[→DMS]は10進数を60進数に変換します。2.566666667を60進数にした結果を2.340000という形式で返します。これを時間と考えれば、この場合、2時間34分ということになります。

全体の流れを整理すると以下のようになります。

  1. 時間を60進数で入力する(16時19分は16.19と入力)
  2. 一旦、10進数に変換する
  3. しかるべき計算を実行する
  4. 結果は時間で得られるので、時分秒で表示したい場合は、60進数に変換し直す。

以上

 

この計算のわかりにくさは、60進数を小数で表現していることです。この場合の、2.340000は10進数のニーテンサンヨンゼロゼロゼロゼロではなく、あくまでも60進数であることに注意します。表示されている数字だけを見ても、10進数の少数なのか、60進数なのかはわかりませんので注意が必要です。上にも書きましたが、例えば16.1900は[→DEG]を押した瞬間に16°39'00"00と解釈されると考えるとわかりやすいと思います。繰り返しになりますが、計算結果ももちろん、16進数で返されているわけですので、2.340000は10進数のニーテンサンヨンゼロゼロゼロゼロではなく、あくまでも60進数なのです。

 

【問2】13時45分から16時19分の間に514 km移動した時の、平均時速を求めよ。

【答】[5][1][4][÷][(][1][6][.][1][9][→DEG]-[1][3][.][4][5][→DEG][)][=]

Ans.3: 200.2597403 (km/h)

【解説】

時間は問1の結果を使います。2.566666667時間。この間に514 km移動しわわけなので、速度の計算は以下のようになります。

514÷2.566666667 = 200.2597403

キー入力の赤字部分は問1の前半と同じです。今回は時速を求めるので時間差を時分秒に変換する必要はありません。

以上

 

時間計算の仕方は日常生活でもよく使う計算ですので、やり方を覚えておいて損はありません。文字で追うと、ちょっとめんどくさそうに見えますが、実際に計算を行うと、それほど難しくないことがわかると思います。

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