プラチナのPRO-USE171は発売当初から少し気になっていました。
4 mmのガイドパイプによる良好な視界や低重心設計のため製図用シャープペンシルを一般筆記に使う人が増えている中、芯が折れやすいという欠点があるようです。PRO-USE171は製図用シャープペンシルのメリットはそのままに、プラチナのセーフティースライド機能を実装したシャープペンシルです。
これまた文房具完全ガイドで折れにくいシャープペンシルナンバーワンに挙げられていたので、再び興味を持ち、買ってきました。完全ガイドでは0.9 mmが挙げられていましたが、一般筆記を意識して0.7 mmを買いました。
見た目はかなりかっこいいです。
ガイドパイプを最大に伸ばすと4 mm以上になります。
完全に収納するとこんな感じ。
細いガイドパイプが動くような機構は剛性を失って使い勝手が悪くなるんじゃないかと思いますが、そんなことはありません。上の写真をよく見てもらえば、もしかしたらわかると思うのですが、実は動いているのはガイドパイプではなく、口金です。口金が動くことにより、ガイドパイプが伸び縮みしているかのように見えるんです。つまり、ガイドパイプの露出量を変えても、グリップ位置とペン先の相対位置は変化しません。
分解するとこんな感じ。
長いガイドパイプが隠れています。
口金とガイドパイプの間には厳密には隙間があるはずなのですが、ガイドパイプユニットの剛性が高いのか、隙間があるような感じは全くわかりません。カチカチと口金と当たるようなこともないです。
シュノークシステムを駆動すると、キュキュッと金属が擦れあう感じがある個体も多いようです。構造的にグリスを塗布しても問題なさそうなのですが、簡単に回るようになっても問題がありそうです。
シュノークシステムでは、セーフティスライド機能もon, offできます。
軸は樹脂でグリップ付近に金属部品が集中しているせいで、かなりの低重心です。
ローレットグリップはきつすぎず、弱すぎずいい感じです。割となめらかなので、簡単に手が痛くなるようなことはないでしょう。
正直、書き心地を変化させるということを目的にシュノークシステムを頻繁にいじることはないと思います。ただ、ポケットに入れて持ち運ぶ際、ガイドパイプを短くするか、完全に収納することにより落下時のペン先の破損を防ぐことはできると思います。
シュノークシステムというギミックを差し引いてもシャープペンシルとしての完成度は高いと思います。
しかし、一点不満があります。芯硬度表示窓のついたプラスチック部品がかなりスカスカです。普通に使っているだけで、動いてしまうのではないかと思います。私はHBしか使わないと思うので、実質的な意味はないのですが、詰めの甘さが残念です。もしかしたら、個体差かもしれませんが。