Vコーンがノック式になった!「Vコーンノック」

「あの」Vコーンがノック式になったようです。

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でも、ちょっと待てよ・・・パイロットにはVボールというノック式の水性ボールペンがもともと存在するわけですよ。

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もしやと思い、リフィルを確認してみたら、どっちも「LVKRF-10EF」「LVKRF-10F」でした。つまり、Vボールの軸違いってことですね。ていうか、よく見ると、形もほぼ同じっぽい。

Vボールも便利で好きなのですが、Vコーンとは根本的に書き味が違います。Vボールはどちらかというとゲルボールペン寄りかなぁと感じます。Vボールは昔ながらの水性ボールペンで、この筆記感が好きなんだって人は好きだと思います。Vコーンノックはそれとはちょっと似て非なるものかなと思います。違いが判らない人はわからないかもしれませんが、その辺は人によるでしょう。

 

 

 

 

ニトムズ スタロジー014 シャープペンシル

以前、スタロジーの油性ボールペンのことを書きましたが、今日は、シャープペンシルを買ってきました。

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芯径は0.5 mmで、ダブルノック式です。口金は一般筆記用ですね。

ボールペンと並べてみましょう。

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そっくりです。

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特徴的なのは最初からクリップがないことです。転がり対策などはありません。丸軸なのでひたすらコロコロ転がります。

メカはこんな感じです。

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口金にシャープユニットをねじ込むちょっと変わったタイプの構成になっています。ロットリングのシャープペンシルがこのような設計になっています。

重心は低く、全体がラバー素材なので、グリップ感も良好です。ボールペンもそうなのですが、スタロジーのペンは低重心ながら尻軸側にも重量が集まっているので、独特の安定感があります。軸径はぴったり10 mmで程よい太さだと思います。

筆記時のガタツキなどはなく、書き心地もいいです。パッケージには明記はされていませんが、芯クッション機能が実装されています。ウェブサイトではこの機能について、ちゃんと明記されているようです。

若干、キャップと軸がぶつかる音がするので、気になる場合は、テープを巻くなどの対策が必要です。3MのPPテープを2,3巻したら音はしなくなりました。

このシャープペンシル、地味ながら、一般筆記用としての完成度は非常に高いです。グラフ1000とかスマッシュより書きやすいかも。

同じ売り場にスタロジーのマルチペンも売っていました。0.5 mmタイプだったのでかわなかったのですが、0.7 mmタイプはちょっと欲しいと思っています。普通、マルチペンのシャープペンシルは0.5 mmの場合が多いんですが、スタロジーのマルチペンはボールペンが0.7 mmだとシャープペンシルも0.7 mmなんです。シャーボで0.7 mmシャープユニットは使っていますが、デフォルトで0.7 mmのシャープユニットが実装されているペンというのは聞いたことがありません。

 

 

 

ニトムズ STALOGY 多機能ペン 低粘度油性 0.7mm ブラック S5706

ニトムズ STALOGY 多機能ペン 低粘度油性 0.7mm ブラック S5706

  • 発売日: 2018/02/22
  • メディア: オフィス用品
 

 

ウェーバリーのインキを月夜からブルーブラックへ

カスタムヘリテイジ912のウェーバリーはお気に入りの万年筆のひとつです。

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パイロットの万年筆では最もスタンダードな10号ニブももつベスト型の万年筆です。

ウェーバリーというのはペンポイントが少し上向きになったタイプのニブになります。

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形状は少し特殊ですが、至って普通の書き味です。ニブが反っているので常に筆記角度を小さくしたような感じになります。また、筆記角度による筆記線の変化も小さく、クセがありません。フォルカンのように筆圧によってあからさまに線が太くなったりもしません。

最初は指の腹で書いているような感じが独特と感じるかもしれません。

パイロットの万年筆は少し筆圧を入れるとインクフローが良くなりメリハリが付くような設定になっています。

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上が軽く書いたもの、下は普通の筆圧をかけたものです。

最近は普通紙を日常的に筆記用紙として使うことが多いのですが、色彩雫の月夜だと滲みが気になります。そういうわけでインキ(パイロットではインクをインキと表記します)を純正のブルーブラックにしました。パイロットのブルーブラックはプラチナのブルーブラックと違って、普通の染料インキです。酸化によって黒が濃くなったりはしません。染料インキは耐水性がほとんどなく、水にさらすと筆跡がほとんど見えなくなるものもあります。そんな中でも、パイロットのブルーブラックは割と筆跡が残ります。また、割と滲みにくいです(濃縮されると少し滲みやすくなります)。

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この普通のブルーブラックもなかなかいい色ですよ。

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30mlで400円と、コスパも魅力です。

 

 

プラチナ ブルーブラック

プラチナの万年筆はいくつか持っていますが、現在、日常的に使っているのは主に3本です。♯3776センチュリー 中字、プロシオン 中字、キュリダス 極細です。プロシオンには純正の顔料ブルーを入れていますが、他の二本には純正のブルーブラックを入れています。

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数日放置したキュリダスのインクの色がかなり変わっていることに気が付きました。

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上:キュリダス、下:♯3776センチュリー

以前も書きましたがプラチナのブルーブラックは染料インクですが、いわゆる古典インクとか没食子(もっしょくし)インクと言われるものです。詳しい説明は省きますが、インクの成分が次第に黒く変化するインクです。本来、ブルーブラックインクとは書いてすぐは筆跡が鮮やかなブルーを示しますが、次第に成分が黒変し、ブラックっぽい色に変化するインクのことです。最近のブルーブラックインクの多くは、最初から黒っぽいブルーのインクことを指すことが多いようです。古典インクの良さは単に変化する色を楽しむというよりも、耐水性が高いことが挙げられます。染料インクは発色の良さや色の鮮やかさから使いやすいインクなのですが、耐水性は低いです。流水などにさらすとほとんど筆跡が消えてしまうものもあります。中にはパイロットのブルーブラックのように、古典インクじゃなくても比較的耐水性の高いインクなどもあるので一概に染料インクは耐水性が低いとは言えませんが。

さて、上の違いは単にペン芯のインクが濃縮されたからなのか、酸化してインクの色が変化したのかどちらでしょうか。あるいは両方が同時に起きているのかもしれません。

ちなみに、まだドライアップする感じではないです。インクが蒸発しにくいタイプの万年筆とはいえ、古典インクを入れている万年筆は頻繁に使ってあげた方がよさそうです。

 プラチナのブルーブラックは安くて性能が良くて、しかもリザーバー付き(インクを入れる際に楽になる部品)なので使い勝手もいいです。

ちなみに、プラチナのブルーブラックの色の変化は穏やかです。すぐに黒くなってくるという実感はあまりないと思います。色の変化を楽しみたい場合は、クラシックインクシリーズがいいと思います。YouTube動画などを見ていると、みるみるインクの色が変化する様子がわかります。わたしは使ったことはありません。

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今回の話とは全然関係ありませんが、以前、ベンチャー企業でインクジェット用の特殊な顔料インクの開発をしていたことがあります。インクってなんでこんな高いんだ??と思うかもしれませんが、少なくとも顔料インクに関しては粉砕したり、不純物を取り除いたりと結構手間と時間がかかります。界面活性剤の種類や配合でできてくるインクの性能が結構変わったりするので、開発もそれなりに手間がかかります。あくまでも自己流でやっていたので、メジャーなインクの開発とはだいぶ異なることをしていた可能性もありますが。

 

トラックボールにボナンザ

わたしはマウスを使いません。

ノートパソコンを持ち出したときはパソコンのトラックパッドを使います。机の上ではトラックパッドを使うか、トラックボールを使います。

今使っているのはロジクールのM570です。手に入れやすく、そこそこ使いやすいので、自宅でも会社でもこれを使っています。

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最近のマウスはほとんどが光学式になって、メカニカルな可動部はボタンくらいです。トラックボールも光学式なのですが、ボールを支持する人工ルビーとボール自体は物理的に接触します。

持ってない人はあまり見たことがないかもしれないので下に示しておきます。

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一枚目の写真の青いボールを外すとこんな感じになっています。グレーのポッチが人工ルビーです。写真には写っていませんが、3つ均等に配置され、ここに青いボールが乗っかるようになっています。

しばらく使い続けるとこのボールの周りにホコリがたまりボールの動きが悪くなるので、使い方や環境にもよるでしょうが月に1, 2回のメンテナンスが必要です。メンテナンスといっても、綿棒かティッシュで人工ルビーのあたりを擦ってホコリを落とすだけです。あれ、動きが悪いな・・・と思ったくらいのタイミングで十分です。

ここまではメンテナンスの話ですが、もうひとつ難点があって、ホコリを取ってもボールがスムーズに動かないことがあります。明らかにルビーとボールの滑りが悪いのがわかる感じです。アルコールや界面活性剤でボールやルビーを清掃すると顕著です。下手に脱脂すると、まともに使えなくなります。

そこでおススメするのが、ボナンザです。

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要は潤滑剤としての油をボールに塗ればいいんですが、それではボールがベタベタして気持ちが悪いです。また、余計なホコリを内部に誘導することにもなりかねません。

ボナンザはこのブログでも何度か紹介していますが、基本的には釣り用具用のフッ素系の樹脂潤滑コーティング剤です。以前ラジコンをやっていた時にベアリングを使えない可動部の処理によく使っていました。これをトラックボールのボールに処理すると見違えるほど使い勝手が上がります。ボナンザはコーティング剤なので、一度乾くとべとべとしません。半永久とは言いませんが、数か月から1年くらいは効果が持続する感じがします。これまた滑りが悪くなったなと思ったときに処理すればオッケーです。処理といっても私の場合、吹きかけて、すぐにティッシュでふき取り、すぐに使います。最初だけはちょっとべたつきますので、気になる人は少し放置して乾燥させた方がいいかもしれません。ボナンザにはスプレータイプはじめ、いろいろありますが、基本的にどれでも違いはあまり感じません。

このほかにもボナンザの使える場面はいろいろありますから、ひとつ持っていると便利です。ちょっと高いですが、わたしはもう20年近くボナンザを使っていて、2,3本しか買ったことがありません。何に使うかにもよりますが、そうそう大量に使うものではないので、一本買っておけば相当長い間使えます。外気に触れないのでスプレータイプの方がいいかもしれません。上の写真のものも相当前に買ったもので、缶が凹んで穴が開きそうになっている部分があります。汗

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アマゾンのレビューを見たら、ボナンザがトラックボールの定番メンテナンスケミカルとして有名になっているようですね。

ちなみに、わたしは13年前の記事でトラックボールに使うことを紹介しました。トラックボールを使い始めたころにはすでにラジコンでボナンザは使っていたので、トラックボールにボナンザを使い始めたのは20年近く前からだと思います。わたしが言い出しっぺだ!というつもりはありませんが。笑

digistill.hatenablog.com

 

 

 

ボナンザ(BONANZA) ボナンザスプレー PRO-100
 

 

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