ペンタックス K-7通信 第5回 K-7の絵づくりが目指すところ

記事
K-7のデフォルトの画像はちょっとぽわっとした感じと言われればそうかもしれない。ただ、それが問題かというとそんなことはない。
デジタルカメラはどうしてもモニターで見る機会が多いため、ピクセル等倍で鑑賞する機会が多い。当然、その状態でもきれいに写っているに越したことはない。しかし、問題は一見きれいに見えるというのがくせ者なのだ。さっき、Trusted ReviewのPentax K-7 Digital SLR Reviewのところで書いたが、あの記事の画像の場合、ISO800くらいの方がシャープに感じる。実際は画像が劣化しているのに、シャープに見えるのはシャープなピクセルの固まり(つまりノイズ)が画面上に存在するからだと思う。一見シャープに見せるためにはシャープなピクセルの固まりを画像上に意図的に作り出せばいい。実際、意図的に写真にノイズを加えるレタッチを施し、カリッとした雰囲気を出すというのはチップスとして存在する。いい悪いは別問題だが、そういう処理をした画像が必ずしも高画質であるとは言えないのではないだろうか。
この記事にもあるように、あくまでも画像のシャープネスはプリントの状態で判断するのが正しいと思う。
一見シャープな画像処理をするよりも、プリントすることを意識した画像作りの方が実際的だと思う。不可逆な処理をあらかじめ施しすぎないというのは上級機のデフォルトとして正しい。もちろん、最初からカリカリにしたければ、あらかじめシャープネスのパラメーターを好みに設定しておけばいいだけのことだ。

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