街を歩いていると、わざとそうしているわけではなさそうだけど、なんらかの意思を感じる光景というのにであうことがある。下の写真の場所も、数年前から時々気になるポイントで、何度か写真に撮っている。前を通るたびに写真を撮りたい衝動におそわれるのだが、そうそう気軽に撮ってやらないのだ。でも、先日、ふと上の方を見てみると、イチジクだろうか、赤い実がポツポツとあるではないか。スッと距離をおき、カメラを構え、ファインダーを覗くとなんともいえないバランスがそこにあった。よくみると、ガスのパイプを巻き込みながら何食わぬ顔で木がすっくりと伸びているではないか。一方、右側のガスパイプにはひょろりとツタがからんでいる。放置されたゴミにも見える棒状のフレームや格子状の物体が自然界の複雑さを表現し、人生は一筋縄ではいきませんよと教えてくれているかのようだ。この場においてピンクのプラハンガーと青のビニールバンドのアクセントは天才的な組み合わせといわざるを得ない。この煩雑さを一括してしまう一面の壁は、偉大なる大地の包容を思わせるかのようだ。
(ホントか?)


K-7, DA35。レベル補正+リサイズ。

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