ミドリの厚みを測れる定規を買ってきました。
簡単にいうと簡易的な樹脂製ノギスです。
金属製のノギスはあるのですが、重いですし、プラスチック製のペンや万年筆を測ると傷がつきそうで、ちょっと抵抗があります。
ところで下に小さな字で10目盛あるのがわかりますか。
これはバーニヤ(副目盛)と言われるもので、これがあると1 mmの1/10、つまり0.1 mmまで目盛を正確に読み取れるようになります。
開くとこんな感じになります。
これをどう読み取ると、7.3 mmとなります。実践的には、以下のようにします。
1、まず、バーニヤの0がどこにあるか読み取ります。> 実目盛の7 mmよりちょっと右にあるなと認識する。
2、バーニヤと実目盛が一致しているところを探します。
3、すると、バーニヤの3のところが実目盛の13 mmと一致していることがわかります。
4、13 mmのことはとりあえず深く考えずに、バーニヤの3を1/10した数値、つまり0.3にmmという単位をひっつけて、さっきの7 mmにたします。
5、その答え7.3 mmが読み取るべき値です。
文字で書くと紛らわしく感じますが、ちょっと練習すれば即座に読み取ることができるようになります。
実践的にはこれだけ知っておけば十分です。
ただ、なんでこんな風に読み取っていいのか気になりませんか。
まず、上の図の図1をよく観察してください。
バーニヤの10は実目盛の19 mmと一致していますね。つまり、バーニヤのひと目盛は1.9 mm(19 mm /10 = 1.9 mm)です。
表1には閉じた時のバーニヤ目盛と、実際の長さをまとめました。ひと目盛が1.9 mmなので、1のところは1.9 mm、2のところは3.8 mm、以下続く、となります。あたりまえです。
では、足す数というところを見てください。実際の長さに0.1, 0.2, 0.3 mmを足していくと、2, 4, 6 mmとなってますね。つまり、例えばバーニヤ1に着目すると、バーニヤ1のところを右に0.1 mmずらすと、実メモリの2 mmと一致するということです。別の見方をすると、バーニヤ1の目盛は実目盛の1 mmのところから左に0.1 mmずれていることになります。
もっと別の言い方をすると、バーニヤの1は右に0.1 mmずらすと実目盛と一致する性質を持っており、同様に、バーニヤの2は0.2 mmずらすと実目盛と一致する性質を持っています。
もうこれが答えなのですが、実例で見てみましょう。
下の図の状況を再度読み解きます。
上の図ではバーニヤは実目盛の3で一致しています。バーニヤの3は右に0.3 mmずれたときに実目盛と一致する性質があることは上で解説しました。言い換えると、バーニヤの0は実目盛より右に0.3 mmずれていることを意味します。つまり、それは7.3 mmです。
ちなみに、この定規はバーニヤの10を19 mmに一致させていますが、バーニヤの10を9 mmと一致させても同じことです。
繰り返しますが、バーニヤの本質はバーニヤの10を実目盛の9 mmに一致させることにあります。上手いこと考える人がいたものですねぇ。