ピグマホルダー+ピグマFINEで神ペンのできあがり

以前から気になっていたピグマホルダーを買ってきました。

ピグマは株式会社サクラが世界で初めて開発し、1982年に発売した水性顔料のサインペンです。ミリペンやファインライナーと呼ばれたりするようです。細めのサインペンと言ってもいいと思います。多種多様な線幅や色がラインナップされています。

この種類のペンはインクを毛細管現象を使って紙に移すという意味で、原理的には万年筆に近いです。万年筆のようにペン先を繰り返し使うことを想定していませんので、使い切りのペンがほとんどです。万年筆のようにほとんど筆圧をかけずに筆記できます。いわゆるフェルトペンと違い、ペン先の材質も進化していて、すぐに太くなったらりはしません。

イラストやサイズなどに使われることが多いようですが、ぺんてるのプラマンのように一般筆記向けのものも存在します。

ピグマホルダーはそのピグマに装着するペンジャケットのようなものです。その存在は知っていたのですが、イラスト向けの筆記具という認識があり、また、1980円と、なかなか高価なので買う対象とは考えていませんでした。

文具王によるとこのホルダーはピグマを一般筆記向けに変えるものではないか?と考察していました。そう聞くと確かにそうなのかもしれないと思え、さっそく試してみることにしました。(文具王のYouTubeは最後にリンクしておきます。)

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このようなパッケージで売られており、税込1980円です。ちなみに、ピグマ自体は同梱されていないので、別途購入する必要があります。

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ピグマは使ったことがないのでとりあえず一般筆記に良さそうな05とFINEを買ってみました。

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ピグマホルダーは3点の部品で構成されており、主軸とキャップはアルミニウムでできており、グリップに相当する銀色の部分は真鍮でできています。

軸はアルマイト塗装されており目の細かい艶消し仕上げになっています。粗面仕上げの表面は滑りやすかったりしますが、手に吸い付くような感触があり、特に滑りやすいとは感じません。

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ピグマを装着するとこんな感じになります。

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ホルダーの内径はピグマの直径と結構近いです。

下の動画に示しますが、隙間が狭いので、スーッとピグマが軸に入っていく様子が観察できます(ピンボケ失礼)。

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軸には結構強いバネが仕込まれており、ペンはがっちりホールドされます。ペン先のグラつきは皆無です。

さて、少し細部を観察してみましょう。

ピグマホルダーにはクリップがありませんが、回り止めのための特記があります。ちなみに、最近、別売でクリップが発売されました。

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キャップの中にはインナーキャップがあり、バネでしっかり止まる構造になっています。

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キャップに刻印されたサクラのマークがなんとなくかわいいです。

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ペン先はこんな感じです。特に外付けのジャケットを被した感はなく、元々こういうデザインのペンかのような一体感があります。

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各部品の重量を計測しておきます。

  • キャップ 3.8グラム
  • グリップ 5.4グラム
  • 軸 7.4グラム
  • ピグマ(キャップなしの状態で) 6.0グラム

合計は22.6グラムですが、筆記時はキャップがなくなるので18.8グラムです。

ペンとしては軽くもなく、重くもなくといったところです。

重心位置はこの辺で、比較的低重心です。ちなみに、キャップはポストできません。

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ちなみに、軸の太さは約φ12mmです。銀色のグリップの一番上あたりが約φ10.8 mmです。参考までにドクターグリップのくびれ辺りがφ12mm弱です。持つ場所にもよると思いますが、一般筆記しやすい太さだと思います。私が普通に持つと親指が青い部分、人差し指が銀色の部分に当たる感じです。銀色と青い部分には結構鋭い段差がありますが、特に私は気になりません。

ピグマのペン先付近の太さは下の図のような感じになっていて、一般筆記するにはちょっと細い感じがします。φ9.4mmの付近を持つと書きやすいです。

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さて、ざっとスペックを見てきましたが、今回一番の注目はFINEというペン先を持つピグマです。下の写真の右がFINE、左がからっぽペンです。

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そうなんです。FINEと言うのはいわゆるプラチップの水性ペンなんですね。しかも、線が結構細くて一般筆記により適しています。

筆跡を比較します。

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ピグマ05はペン先がなんとなく繊維質な感じがわかります。プラマンとかに近い感じです。F INEはからっぽペンに筆記感が似ています。ただ、線が細いので鋭く硬質な感じがします。インクフローもよく、滑らかで、垂直に書いても、寝かせて書いてもちゃんと書けます。線は国産万年筆のFに近いです。

水性顔料なので乾いた後は蛍光ペンで上書きしても滲んだり掠れたりしません。

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ペン自体には適度に重量感がありますが、決して重くなく、またペンの太さや重心位置も一般筆記に適しています。プラチップのペンはペン先と紙のあたりも若干ソフトです。万年筆顔負けの書き味です。筆記距離がどの程度かわからないので、ランニングコストがどのくらいかよくわからないのですが、一般筆記用のペンとして非常に優秀です。

正直、この組み合わせは私の知っている水性ペンの中で一番優秀だと思います。まさに神ペンです。もっと早く買っておけばよかった!

ちなみに、今日はくろを買ってきましたがFINEにはくろ以外にもあか、あお、バーガンディ、セピア、ブルーブラックの6色があります。あおやブルーブラックを試してみたいです。

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