偽善エコロジー

最近うさんくさいなぁとずっと思っているのが、紙やプラスチック、家電、車の各種リサイクル、地球温暖化による弊害、バイオエタノール生分解性プラスチックカーボンニュートラルエコロジー等々だ。これらの言葉をメディアで目にしない日はない程だが、ほとんどがデタラメっぽいなぁと感じていた。
生分解性プラスチック等は講演会等でもよく聞く言葉で、講演主に何度か質問したこともあるのだが、核心を質問をすると大抵は言葉を濁らせる。深く考えたことがないか、理解せずにただ盲目的にいいものとして扱っているだけなのだ。そういう人が科学者ぶって講演をしているのだからたちが悪い。
また、リサイクルプラスチックって言ったって、紙やソースがべっとりくっついた容器がすんなりと再びキチンとしたプラスチックに戻るなんて、ちょっとお勉強をしたことがある人なら直感的におかしいと思わなければならない。
プラスチックから燃料が再生できるなんていうんで、テレビで一生懸命作業しているのを見たこともあるのだが、その装置の中で燃えている火が一体どこから来たのかに疑問すら感じない鈍感さにあぜんとしたこともある。
エコだ地球環境だと言っても、結局は自治体や企業の宣伝文句に過ぎない場合が多すぎるので、最近はこういう言葉をむしろネガティブにとらえるようになってしまった。
「偽善エコロジー」はこういう疑問にほぼ同調する内容だ。
ただし、これも人の書いた本である。真偽の程はさておき、決して頭から鵜呑みにして読まない方が姿勢としては正しい。ただ、割と客観的な数値が多く示されているので、現実を知るための参考にはなると思う。
この本を読んだら、ペットボトルのキャップと本体はきちんと分けてください!なんて言葉自体バカバカしいことだと気がつくだろう。決まりだから、お国がそう言っているんだから間違いないだろうなんていう非科学的な判断しかできない人は自ら墓穴を掘っているとうことにそろそろ気がついた方がいいのかもしれない。真実は真実として一度ちゃんと受け入れて、じゃぁ、これから我々に出来るほんとに価値のあることとは一体なんだろうと考え始めるのがいいのではないかな。もちろん、全てを正しく判断し、実行することは難しい。でも、少なくとも利権やエゴでエコロジーを推進するのは迷惑なのでやめていただきたいと思うのである。

偽善エコロジー―「環境生活」が地球を破壊する (幻冬舎新書)

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