「関数電卓活用ガイド」が結構おもしろくて、時々、楽しみながら読んでいます。
関数電卓の使い方の本なんですが、途中から結構、科学の素養みたいな話がかなり出てきます。今日は対数のあたりを読んでいました。P76の例題5.12に複利の問題がありましたので、少しアレンジした問題について考えてみます。アレンジと言っても金利を変えただけですが。
問題:銀行に毎年1.0 %の複利で80万円を預けた。これが100万円になるまでには何年待つ必要があるか。
式は簡単です。
80 x 1.01^x = 100
この式のxを求めれば良いわけです。しかし、手計算では歯が立ちません。
一つの解き方は上の式のままソルブ機能で解いてしまうことです。関数電卓を使えば、いとも簡単に答えが出てきます。でも、ソルブ機能のない関数電卓の場合、どうすればいいでしょうか。両辺の対数を取れば解決します。
関数電卓があれば解けるというこの感覚は結構重要です。ただの計算と見れば、ふ〜んってことにしかなりませんが、金利1 %だと80万円が100万円になるには22年以上かかるのかぁ・・みたいに考えるとおもしろいです。
これをPythonistaでやるとこうなります。計算はコンソールでやってみました。
こんな風に使えばiPhoneも立派な関数電卓がわりになります。でも、打ち込む手間を考えると、関数電卓をひとつ手元に置いておいた方がいいです。
ちなみに、会社では備品のfx-JP900をいつも持ち歩いていますが、自宅ではEL-520Tの使用頻度が高いです。なんとなくシャープの無骨な感じと、キーボードの押し心地がいいんですよね。使ったことはありませんが、ワングレード下のEL-509Tで基本的な計算はなんでもできると思います。「関数電卓活用ガイド」もfx-JP500かEL-509Tを前提に書かれています。
EL-509TはAmazonだと2000円弱で購入できるのでコスパもいいです。
下の写真は左のfx-JP900がソルバーで解いていて、右のEL-520Tが対数を使って解いています。
ちなみに、これを標準入力式のEL-501Jで計算するときはこのように打ち込みます。
[100]--[log]--[-]--[80]--[log]--[=]--[÷]--[1.01]--[log]--[=]
書き下すとめんどくさそうに見えますが、実際に打ち込むとそうでもありません。100, log, -, 80, log, =, ÷, 1.01, =みたいなリズムで打つだけです。むしろ、ソルバーのないこのような電卓のためにあるような計算方法ともいえます。