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パイロット アクロ500 0.3 レビュー これはブレない!

アクロボールの中級クラスにはアクロ1000, アクロ300がラインナップされています。

そして今回、アクロ500が新しく販売されました。

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店頭で見た時には手帳用の小さめのボールペンとして販売されたのかなという程度の印象でした。試筆用のペンが置いてあったので書いてみると、ペン先のブレがほとんど気にならずスムーズに筆記できるのに気がつきました。

口金の精度も良さそうなんですが、何か他の工夫があるのではないかと口金の内部を確認してみたところ、あまりみたことのない構造を発見しました。これは自宅でゆっくりと観察しなければと思い、買ってきました。

アクロ500は重量が10.6グラム、筆記時の全長が約127 mmの小柄なペンです。

下の写真は上からジェットストリーム、アクロボール、アクロ300、アクロ500です。アクロ500は一般的なボールペンよりも少し短めのペンだということがわかります。

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似たようなサイズのペンと並べてみたらこんな感じになりました。

上からぺんてる ケリー、パーカー ジョッター、カランダッシュ 849、アクロ500です。

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小型のペンなので手帳によく合います。

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ラバーグリップも実装されていないので筒型のペン差しにもスムーズに入ります。

また、クリップ上部にはストラップを通すことのできる穴がありますので、現場仕事やフィールドワークにもいいと思います。デザイン的にはクリップの延長線上に樹脂があり、そこに穴があるような設計となっているので、意匠としてもおもしろいです。私は割とこういうデザインが好きです。

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下の写真はキャップ式のシグノのリフィルと口金です。

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リフィルの先端の部品が口金にピッタリとくっつくので、ペン先はガッチリと固定されます。

ノック式のペンでもこのようにすればブレなくなるわけです。しかし、なんでそうしないのかというと、設計が微妙に難しいからではないかと思います。ノックしてリフィルをペン先に当てようとするとつっかえてしまうか、隙間ができるかのどっちかになります。ピッタリリフィルと口金が当たったところで動作を固定するのは至難の技です。それを解決するためにバネで押し付けるようにすればいいわけですが、今度は筆圧によりバネが変形するとペン先が動いてしまいます。かといってバネをキツくするとノックが硬くなるというデメリットが出てきます。そういうわけでこのアプローチでペン先をブレなくするのはなかなか難しいということになります。

一方、ゼブラのブレンでは口金の内部にリフィルを保持する部品を入れることによりペン先をブレなくしています。口金の精度を上げればいいのですが、射出成型はどうしても内部の金型部品を引き抜くために抜き勾配という勾配がつけてあります。また、熱収縮なども発生するため精度を上げるのがなかなか難しいところがあります。ノックしてもリフィルが出てこないという最悪の事態を避けるため、必然的に口金には若干の余裕を持って寸法を決めることになります。口金の材料を薄くして、ある程度キツくても無理やり出てくるようにすることもできますが、そうするとペン先が非常に壊れやすいペンになってしまいます。そういうわけで、比較的柔軟で、ペン先が当たっても無理が効くようなペン先保持具をペンの内部に設置してしまおうというのがブレンの発想ではないかと思います。

さて、アクロ500ですが、口金内部にこんな見慣れない金具があるんです。

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下の写真はサラサドライのリフィルとバネですが、普通はこんな感じになっています。この場合、バネは単なるリフィルの動きを補助するための部材にすぎません。

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中にはバネの片側の寸法が広げてあってリフィルを受けるような形状になっているものもあります(どのペンだったか忘れたので写真で示すことができません)。しかしながら、それがブレを抑制するのを目的にしているのかどうかはよくわかりません。

アクロ500の口金内部の部品は明確にリフィルを受けるような形状になっています。分解して観察していませんが、おおよそ下のような構造になっています。

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確認すると口金の開口部の精度はかなり高いです、その上さらにリフィルを受ける部品(赤く塗った部分)がペン先を安定させるような効果を生んでいると思います。

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上の写真から、筆記時にはおおよそ330グラム程度の力でリフィルが固定部品により保持されていることがわかります。

もちろん、ペン先を指でつまんで動かすと口金との間には若干のガタがあります(ガタがないと金属製の口金からリフィルが出て来なくなるので当たり前ですが)。しかし、実際に筆記してみると気になるガタ付きがはほとんどありません。もちろん角度によっては若干ビビリのようなものを感じることがありますが、金属口金のペンにしてはなかなか優秀です。

今回買ってきたのはアクロインクの0.3ですが、0.3の筆記感もいいです。

カラー展開は女性っぽいものが多いですが、黒なら男性でも違和感ないと思います。

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