文房具の中でもシャープペンシルが一番好きです。
メカっぽくて、機能やカラーのバリエーションが多いこと、そして、長時間放置しても機能を失わないことが魅力です。
ボールペンだとインクが劣化しますし、万年筆だとインクが揮発してしまいます。しかし、シャープペンシルは芯が入っている限り、10年放置しても基本的には使えます。劣化する部分もなくはないですが、保管状況がよければ10年や20年くらいで使えなくなることはまずありません。もちろん、使用頻度や使い方にもよるかもしれませんが。
私が持っているシャープペンシルの中で一番古いものは30年くらい前のスマッシュです。今でも普通に使えます。
シャープペンシルといっても、見た目が好きなもの、機能が好きなもの、使い心地が好きなものなど、いろんな魅力の側面があります。また、好みには揺らぎや上書きがあるので、ナンバーワンを決めるのは難しいのですが、あえて今、書きやすいシャープペンシルを一本選ぶとしたらこれです。
パイロット S10。芯はぺんてるAinのBか2B。
限定品が通常品よりも安売りされていたという動機だけで買ったので、色などはそれほど好みではないですし、期待感もそれほどありませんでした。もちろん、S3やS5は使いやすくて、メインの筆記具だったこともあるのでS10が書きやすいのは使うまでもなく予想できていました。
ひとたび使ってみると、S10はすごくバランスのいシャープペンシルだということがわかりました。去年の9月にQC検定の2級を取得しましたが、その時の勉強と試験にはS10で挑みました。(勉強にはゲルボールペンのエナージェルユーロもたくさん使いました)
これまで勉強の本気モードを共にしたシャープペンシルはいくつかあります。思い出深いのはゼブラのドラフィックス、ぺんてるSMASHです。そして、3本目がパイロットのS10になります。
ドラフィックスはかつて使っていたものではありません。使っていたのは今でも販売している黒いやつです(廃盤になる前に買っとかないと)。SMASHは二代目です。一代目は0.9を使っていました。
S10は重量、重心、グリップの太さ、グリップ感全てがバランスが取れています。また、Sシリーズ全てに言えることですが、軸の後端が細くなっているためクリップが邪魔になりにくいです。余計な機能がなく、非常にソリッドで滑らかな書き味です。これにAinのBか2Bの芯を組み合わせるとまさに最強の普通シャーペンのできあがりです。
見た目的にはノック部がもう少しシンプルな方が好きです。
実はクルトガのKSモデルも捨てがたいのですが、今回はシャープペンシルの基本的な構造のみで結果を出しているS10を選びました。もちろん、これ以外にもたくさん書きやすいと思うシャープペンシルはありますので、そのうちまた紹介します。