クルトガメタルとS10の共通点

クルトガメタルの良さの本質はどこにあるんだろうと、使いながら考えていました。

使用感や書き心地だけで言えば、S10にはやはり敵いません。

程よいグリップ感、手に吸い付くような重量バランス、絶妙な軸形状、クリップの設計など、シンプルに道具としてのシャープペンシルとして見れば、S10以上の完成度を引き出すのは至難の業です。

ぱっと見ではクルトガメタルとS10は全く似ていませんが、並べてみると、共通点が多くあります。

ペンの長さ、重心、クリップの位置、グリップの太さはほぼ同じです。グリップの太さに関しては、クルトガメタルはφ9.4で、S10はφ9.1から10ですが、つかむ部分の太さはおおよそφ9.4程度のところになります。

ただ、外観だけでいえば、クルトガメタルの圧勝です。

機能を維持しながら、無駄な要素を極限まで省き、見た目としても美しい状態が美しいデザインだと個人的には思っています。外観の無駄を省くためには、多くの知恵を隠れた部分に施す必要があります。単純に削ぎ落とせばいいというわけではありません。クルトガメタルからはその努力が伝わってきます。

外観はほぼ直線だけで構成しつつも、ほんの少しだけ曲線要素を入れているところも単調過ぎずいいと思います。

結果、クルトガメタルは美しい。

 

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