辞書の紙が赤い?

Kindleで「舟を編む」を読んでいたら、次のような一節がありました。

「やや黄色味を帯びた紙のなかに、ほのかに薄く赤みが差すでしょう。こういうぬくもりのある色合いが出るまで、試行錯誤しました」

製紙会社 あけぼの製紙の営業第二部 宮本の言葉です。

辞書の紙は黄色っぽいというイメージでしたが、赤とはどういうことだろう、暖色系だから赤っぽくてもあり得る話ではあるけど・・・、と思いながら、いくつかの辞書を広げてみましたが、赤っぽくは見えませんでした。しかし、広辞苑を開いた時、意味がわかりました。

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わかるでしょうか。紙の綴じ部の奥、そこがなんと赤っぽい色なんです。ここだけがこういう色になっているというわけではなくて、おそらく光の反射の関係だと思うんですが、この部分は見方によってこんな風に見えます。

また、小説では広辞苑の紙は「ぬめり」があり、目指すべき紙とされています。

ちなみに私が持っている広辞苑は第六版の革装です。小口の天面部に金箔が施されており、なかなかの高級感です。

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第七版も買わなければと思いつつ、メインの辞書じゃないので、まだ買ってません。

どうやら第七版には革装はないっぽいです。

 

 

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